税金のことも頭に入れてFXを始めよう
今回は、FX取引で知っておきたい税金のことを整理しておきましょう。
●FX取引の収益は雑所得
FX取引(外国証拠金取引)で利益がでた。それはいいことですが、ふと気になるのが税金のことでしょう。
FX取引で得た利益は、税法上は、通常「雑所得」として総合課税の対象となります。
ただし、必要経費を差し引くことができます。ちなみに必要経費には、売買手数料のほか、振込手数料、通信費・プロバイダー料の一部、取引にかかわる雑誌・新聞の購読費、FX取引に関するセミナーの代金、筆記用具などが認められることがあります(正確には、税理士に相談をするか、税務署で確認をしましょう)。
このとき、ほかに雑所得があれば、損失と収益を通算する損益通算が可能です。
会社員であれば、通常は会社で年末調整などをしてもらえますが、年間給与所得が2000万円以下で、雑所得の合計額が20万円超の場合は確定申告が必要です。
なお、FX取引による利益にかかる税金は総合課税のため、税額は他の所得と合算して計算されます。たとえば、給与所得がある人の場合、収入から給与所得控除を引いた給与所得と、雑所得を合わせて、そこから所得控除を引いた額に税率をかけます。
課税所得がいくらになるかによって税率も異なります。運用益が大きいほど、税率がアップする可能性もあります。
給与所得控除
| 収入 | 給与所得控除額 |
| 〜162万5000円 | 65万円 |
| 〜180万円 | 収入金額×40% |
| 〜360万円 | 収入金額×30%+18万円 |
| 〜660万円 | 収入金額×20%+54万円 |
| 〜1,000万円 | 収入金額×10%+120万円 |
| 1,000万円超 | 収入金額×5%+170万円 |
所得税額
| 所得 | 税率(%) | 控除額(円) |
| 〜195万円 | 5 | 0 |
| 〜330万円 | 10 | 97,500 |
| 〜695万円 | 20 | 427,500 |
| 〜900万円 | 23 | 636,000 |
| 〜1800万円 | 33 | 1,536,000 |
| 1800万円 超 | 40 | 2,796,000 |
たとえば、課税所得が520万円の人は税率20%ですが、もしFX取引で必要経費を引いて200万円の差益があった場合、課税所得が720万円となり、税率23%にアップします当然ながら、給与所得にかかる税率も上がってしまいます。
また、ご主人の扶養に入っている主婦の方で、FX取引の収入が多いと扶養を外れる場合もあるのは、パート収入などと同様です。
●「くりっく365」参加のFX会社は税金が有利
これまで一般的な例を見てきましたが、「くりっく365」 という取引所に参加しているFX会社の場合、収益が上がったときの税金の扱いが異なります。
くりっく365は公設の取引所で、参加する会社はこの取引所経由で取引を行います(ほかは、FX会社を通じて相対取引を行っています)。くりっく365では、投資家の証拠金は全額取引所に完全預託され、その上で取引所の資産とは別に信託銀行などで分別管理されます。万一、FX会社が倒産した場合でも、証拠金は預託されているため、全額保護されます。
税金の扱いの違いに戻りますが、収益は「申告分離課税」で一律20%のため、どんなに収益を上げても、給与にかかる税金は変わりません。また、損失が出た場合は、3年間の繰越しも可能です。
*記事は2007年7月28日現在。
*FXはハイリスク・ハイリターン商品です。余裕資金の一部で始めることが大事です。
ファイナンシャルプランナー 豊田 眞弓
2007年8月29日
豊田 眞弓(とよだ・まゆみ)
ファイナンシャル・プランナー、シニアリスクコンサルタント。マネーカウンセリングネットWealth共同主宰。
20代前半より経営誌や経済誌、女性誌と広く手がけるライターとして個人事業を展開。1995年より独立系FPとして、雑誌やムック、新聞、サイトへの寄稿・監修、相談業務、講師などで活躍。「今日からの お金持ちレシピ」(明日香出版)をはじめ共著本など多数。





