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外為マーケットコラム

ユーロ・ドルが最高値更新ならドル・円は1ドル=109円に

 21日に米政府が2006、2007年の米経済成長率を下方修正したのをきっかけにドルが下落した。対ユーロでの下げが目立ち、ユーロ・ドルは11月29日の東京外為市場で1ユーロ=1.3217ドルまで上昇し、1年8カ月ぶりのドル安・ユーロ高水準となった。一方、ドル・円は一時1ドル=115円台半ばに下落したものの、8月の安値を抜けておらず、まだ方向性が出てきたとはいい難い。ユーロ・ドルに主導されたドル安・円高局面であると言える。ユーロ・円は1ユーロ=153円台に上昇し、発足以来の最高値を更新している。ユーロ・ドルが発足以来の最高値水準の1ユーロ=1.3660ドル台を目指せば、ドル・円は今年5月に東京外為市場でつけた109.00円に向かう展開となりそうだ。

【米金利先高観なく、ドルの戻りは限定的】
 為替市場で主要通貨の人気度を高い方からランク付けすると、(1)ユーロ(2)ドル(3)円−の順。ドルと円の人気の差が縮小してきた感はあるが、円は低金利のローカル通貨のイメージが払拭できていない。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で大口投機家は円に対して依然として大幅な売り越し状態を継続している。

 29日発表の10月の国内鉱工業生産速報値が前月比1.6%上昇、前年比7.4%と事前予想を上回ったため、円は対ドルで1ドル=115円台後半まで買われた。しかしその日のニューヨーク外為市場では7−9月期の米国内GDP(確定値)が速報値の前期比+1.6%から同2.2%に上方修正されると、早くもドル買い優勢となり、円買いは続かなかった。一方、10月の米新築住宅販売件数は、前月比3.2%減の100万4,000戸(季節調整済み年率換算)、前年同月比では25.4%となり、住宅市場の冷え込みは続いたままだ。住宅市場の不振は米景気の減速を象徴している数字と言える。金利の先高観もなく、ドルの戻りは限定的となりそうだ。

(オーバルネクスト/森 成俊)

2006年11月30日

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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