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外為マーケットコラム

日銀利上げも円は「噂で買って事実で売られる」

 日銀は20、21日に開催した金融政策決定会合で政策金利を0.25%から0.50%に引き上げた。日銀の利上げはゼロ金利を解除した昨年7月以来、7カ月ぶりのこと。金利引き上げなら「日米金利差縮小で円高・ドル安、見送りなら円安・ドル高」との事前予想が多かった。金利引き上げが発表された直後は円が買われ、ドル・円は1ドル=119円台半ばまで下落した。しかし119円台での取引は長く続かず120円台に反発し、その日の海外市場では121円台までドル高・円安が進んだ。典型的な「(円を)噂で買って事実で売る」相場だった。4月の統一地方選、7月の参議院選挙を控え、夏まで3回目の利上げはないとみられ、当面の円の買い材料は出尽くした。

 国内金利は0.50%に引き上げられたとはいえ、円金利の低さは際立っており、低金利の円を借り入れ、ドルや他の通貨で運用する円キャリートレードの動きは続くとみられる。次の焦点は米金利となり、米景気指標が注目される。

【122円台前半を突破なら125円を目指す】
 ドル・円は利上げ発表後、1ドル=118円台を試すことはなく、円安の流れは変わることはなかった。120.65円を上回って今月の取引を終えると、月足は3カ月連続の陽線引けとなり、ドルは上昇基調を継続する。
 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で13日現在、大口投機家は円を16万7,505枚売り越している。1月30日に大口投機家の円売り越し幅は17万3,005枚まで膨らみ、過去最高を記録した。今月9、10日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)前に円が買い戻され、いったん売り越し幅は減少した。しかしG7終了後は再度円売りを仕掛けていることも円高が続かなかった要因だ。

 3月は期末を控えた日本の機関投資家のレパトリエーション(海外に投資していた資金を日本に戻す)が円の下値を支えるとみられるが、円売り圧力は強く、再度122円を目指しそうだ。122円台前半の抵抗線を突破すれば、夏場に向けて125円を目指すとの見方が増えるだろう。

(オーバルネクスト/森 成俊)

2007年2月22日

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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