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外為マーケットコラム

注目された雇用統計は好結果

 先週末、市場の注目を一身に集めた9月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比+11万人と市場予想の10万人を上回ったうえ、前回発表された8月の−0.4万人は+8.9万人に大幅上方修正と、2週連続のサプライズとなりました。発表を受けてドル相場は急騰し、ドル・円は1ドル=116円台半ばから117.30円近辺まで上昇。その後は日米の3連休を前にポジション調整の売りで上値を削ったものの、週明けの外為市場では117円台で堅調に推移しています。
 テクニカル面ではドル・円は8月23日の高値117.13円を起点とする下降トレンドラインと8月17日の安値111.57円を起点とする上昇トレンドラインとの三角もち合いを上放れ、現在、6月22日の高値124.15円から8月17日の安値111.57円の半値戻し水準である117.86円を目指す格好となっています。

【米国指標、日銀金融決定会合に注目】
 今後のドルの注目材料としては9日のFOMC議事録、12日の米小売売上高(9月分)や米卸売物価指数、米ミシガン大消費者信頼感指数(10月分)がありますが、円絡みで注意しなくてはいけないのは10、11日の日銀の金融政策決定会合です。前月は、米サブプライムローン問題を発端とした金融市場の混乱を考慮した形で、8対1の賛成多数で据え置きとなりました。今回も追加利上げは見送られるとの見方が優勢ですが、市場の混乱が落ち着きつつあるなか、金利正常化を目指す日銀は今後の利上げ時期を探っていると思われます。据え置き反対数の変化や福井総裁の声明で利上げに積極的な発言や、今後の利上げ時期を示唆する内容の発言がでると、為替市場も反応する可能性があり、注意しなければなりません。米雇用統計の改善で米国経済の減速懸念が後退していることも、利上げの支援材料になると考えられます。

【LTCMショック時と比較すると】
 その後の展開として、今回の金融市場の混乱との類似点が指摘されている1998年10月初旬のLTCMショックの時のドル・円の動きと比較してみましょう。 上図(下図参照)が1998年のLTCMショック、下図(下図参照)が今回のサブプライムショックです。
 見ての通り、値動きがとてもよく似ていることがわかります。
 そこで現在、今回のサブプライムショックで8月17日に111.58円の安値をつけてから今週は8週間目に入りますが、1998年のLTCMショックでは安値111.67円をつけてからの戻り相場が7週間、その後の8週間目では前週の高値を更新しているものの、反落し、その後2番底をつけに行っていることが分かります。
 もし、今回も同じような展開になると仮定すると、今週の高値は今後数ヶ月の高値となる可能性もあるため、注意が必要です。日銀金融決定会合が相場転換の材料になるのか、また、米国経済指標や要人発言、株式市場が原因となるかは定かではありませんが、今週の動きには十分注意したいところです。また、この週は1998年の8月に高値をつけてから17週目であり、今週も6月の高値から17週目に当たります。17は奇しくも一目均衡表の基本数値でもあります。何かを暗示しているかも知れませんね。

2007年10月09日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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