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外為マーケットコラム

終わりの見えないサブプライム問題

 金融機関のサブプライム問題に関する追加損失計上が相次いでいます。米証券大手メリルリンチの約102億ドルの損失やシティグループの最大110億ドルの追加損失の可能性、また米国にとどまらず、スイスの金融大手UBSや英銀大手バークレイズも評価損拡大が懸念され、日本ではみずほ証券のサブプライムローン関連の損失が1000億円超に拡大する可能性があるといいます。

 米国では11月15日からの米国会計基準の変更によって、市場での流動性が非常に低く、値が付かない資産の再評価が迫られており、それに伴うサブプライムローン関連の債務担保証券(CDO)の評価損の拡大が追加損失計上の原因となっているようです。いったん落ち着いたかと思うと、まだまだというように次々と出てくるサブプライム問題の傷痕。住宅市場の悪化や金融市場の混乱、流動性の低下でサブプライム関連債券の格下げが相次いでいることから今後もこのような報道は絶えないと思われます。

【株安・円高進行】
 信用収縮懸念から株式市場では世界的な株安、為替市場では円高が止まりません。ドル・円はで支持線となっていた1ドル=114円を下抜けると、一気に112円台まで下落し、さらに週末の金曜日には年初来安値の111.58円を下回り、110円台に突入しました。9月日銀短観によると、大企業製造業の07年度下期の想定為替レートは、代表的な輸出業種である電気機器、自動車でそれぞれ1ドル=113.39円と114.89円となっており、これらを大きく下回ったことで輸出企業の業績下方修正が懸念されます。ドル・円の次のターゲットは109.70円や2006年5月17日安値の108.98円近辺。まだ高値でのドル買いポジションがたまっていることから、今後も戻った場面では売られる展開が続きそうです。 。

【ミシガン消費者信頼感指数とダウ平均】
 米国経済の今後の展開として、週末に発表されたミシガン消費者信頼感指数に注目してみましょう。この指数はミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが発表する経済指標で、消費者500人から現在置かれている雇用や家計の状況と今後の見通しをアンケート調査したもので、1996年の値を100として、毎月発表されます。速報性にすぐれ、個人消費の連動性が高いのが特徴で、消費者のマインドを探る上で重要視されます。以下のようにダウ平均とよく連動していることがわかります。米国はGDPの3分の2が個人消費です。個人消費の動向が米国経済に大きく影響を与えるのです。このことからミシガン消費者信頼感が上昇に転じるまでは米国経済は減速することが見込まれ、ドル安が続くことが予想されます。

2007年11月12日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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