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外為マーケットコラム

ヘッジファンドの手じまいで資金の逆流の可能性

 金融機関の追加損失計上が相次ぎ、世界的な株式市場の調整局面となっています。日経平均株価は06年7月以来の1万5,000円割れ、NYダウは1万3,000ドル割れ、ドル・円は1ドル=109.12円と、06年5月以来の安値をつける場面がありました。また、原油価格も100ドルを目前として反落。いままで米国株の下落にも反応しなかった中国株も調整局面となっています。

【金融市場の混乱は続く】
 この原因として考えられるのが、米サブプライム問題を発端とする金融市場の混乱です。信用収縮懸念から資金調達が困難な状況が続き、そのことが実体経済に悪影響を与えるという今までとは逆の構図がこれらの市場を圧迫しています。損失を抱えた欧米金融機関のリスク資産を圧縮する動きがさらに強まると、資金の逆流、つまり株安・商品安・ドル高・円高といままでとは逆の展開となる可能性があります。すでにリスクの低い国債市場への資金流入が確認でき、リスク資産からの資金の流出が見られています。 。

【年末のポジション調整の動きに注意】
 米国の感謝祭(22日)後には、米系ヘッジファンドが決算前にポジションを手じまうことが予想されており、警戒されています。クリスマス休暇を控えた投資家の動向にも注意が必要です。
 ではここで過去の感謝祭前後の投機家のポジションの動向を見てみましょう。ドル・円の過去3年間(10月−1月)のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)非商業部門(投機筋)の持ち高状況です。これを見てわかるのは、感謝祭前後の11月後半から12月のクリスマスシーズンにかけて、いままでのポジション動向とは逆の方向に調整する動きがみられることです。今年は7月以降、ドル・円は円高方向に向かっていたことを考えると、年末にはドル高方向への調整があるかも知れません。

2007年11月19日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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