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外為マーケットコラム

イベント盛りだくさん

 先週前半は大手銀行の巨額な損失報道やモノライン(金融保証会社)の格下げで米国景気への先行き不透明感が強まり、世界同時株安となりましたが、週の後半は、連邦準備制度理事会(FRB)が0.75%の緊急利下げを行ったことに加え、米政府と議会が1500億ドルを超える景気刺激策に暫定的に合意したことで、株式市場は大幅に反発する展開となりました。しかし、週末のNY市場では、欧州金融機関の損失計上や、ゴールドマン・サックスのリストラ計画を受けて再び下落に転じています。

【投資家心理はいまだ改善せず】
 米国株式指数S&Pのオプション価格をもとに算出されるVIX指数は、市場に対する投資家の恐怖心を反映するといわれています。現在のVIX指数は、いまだに30近辺で推移しており、先週の株式市場の反発でも、投資家心理は改善していないことがわかります。ドル・円が反発に転じている場面ではこのVIX指数が20程度に低下していることから、ドル円が本格的に反発するにはまだ時間がかかりそうです。スワップ狙いの円売りもまだ控えたほうがよいでしょう。

【各イベントの反応に注意】
 今週は29〜30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)をはじめ、イベントが盛りだくさんの週です。そのため今週も、為替市場は乱高下する可能性が高く、ポジションをとるのは十分注意したいです。
 FOMCでは利下げ幅が注目されており、FF金利先物では、世界同時株安を受けてさらに0.5%の追加利下げを一時完全に織り込んでいたものの、現在では織り込み率が70%ほどに低下しています。これは、仏大手銀ソシエテ・ジェネラルが、トレーダーの不正行為による巨額の損失を明らかにしたことで、ソシエテによる大量の損切りが世界的な株安の背景となったのではとの見方が出てきたからです。
 そのため、今後の米国経済の先行きを判断するには、今週発表される米GDPや個人消費、米雇用統計など、今後の経済指標を見極める必要があるという見方が出てきているのです。このことからも、今週は各イベントが重要な意味をもっており、それぞれに対する市場の反応に注意しなければなりません。

2008年1月28日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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