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外為マーケットコラム

景気後退の判断って?

 前週に発表された、2月のフィラデルフィア地区連銀景況指数が-24と、景気判断の分岐点である0を大きく下回り、景気後退局面にあった2001年の2月以来の低水準となったことで、現在米国の景気後退懸念が再び高まっています。さらに、原油価格が100ドル台に乗せるなど商品価格が高騰しており、1月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸び率となるなど、インフレの加速・景気後退というスタグフレーションに陥る可能性が指摘されています。

 では、景気後退とはどういうことを指すのでしょうか?全米経済研究所(NBER)は景気循環を公式に判定する民間の非営利組織で、この研究所によれば、景気後退とは「数ヶ月以上にわたる顕著かつ広範な経済活動の減退」としています。なお、一般的なマクロ経済の定義は一年のうち、実質国内総生産(GDP)が2四半期以上連続して減少したときと考えられています。

 前回の景気後退局面はITバブルが崩壊した2001年3月〜2001年11月で、このときは大幅減税と利下げによって8ヵ月の期間で回復に向かいました。米国の戦後の景気循環においては、景気拡大の平均期間は約57ヵ月、後退期間は約10ヵ月と、後退期間のほうがかなり短くなっています。戦後最悪の景気後退とされているのは、1973年11月〜1975年3月の1年4ヵ月です。この時、米GDPは2.6%も下降しました。

 ただ、景気後退を判断するNBERの発表は、景気の転換点をかなり経過してからではないと行われません。このことから、投資家は景気判断をさまざまな経済指標から判断します。よく知られているのは米供給管理協会(ISM)が発表するISM景気指数があります。この指数は50が景気動向の良し悪しを測る分岐点で、主要経済指標の中で最も早く発表されるため、注目度がとても高くなっています。この指数は1月に製造業指数が50を割り込み、2月に非製造業が50を割り込みました。

 また、今回発表されたフィラデルフィア地区連銀景況指数でも景気後退のサインとして指数が-20以下となること、さらに4カ月連続で落ち込むことが判断材料とされています。2月は-24と、景気判断の分岐点である0を大きく下回り、景気後退局面にあった2001年の2月以来の低水準となりました。そして現在3ヵ月連続で落ち込んでいます。今後も景気動向を表す指数に注目したいと思います。

2008年2月25日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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