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外為マーケットコラム

ドル・円の下値目安は??

 前週末に発表された米雇用統計は非農業就業者数が予想の前月比2.3万人増に対して6.3万人の減少となり、さらに前月の数字が下方修正されるなど、米国の景気後退懸念がいっそう強まる展開となりました。これを受けてドル・円は2000年1月以来の水準となる1ドル=101.40円まで下落しました。

 米国では米住宅ローン会社が債務不履行を宣言され、米金融保証会社(モノライン)が相次いで格下げされるなど、金融機関の破綻リスクが高まっています。信用収縮懸念の広がりから、リスク資産からの資金の流出が続いており、ドル・円には下値圧力が掛かり続けています。

 では実際にドル・円はいくらまで下落する可能性があるのでしょうか。

 ドル・円は07年6月22日の高値124.15円と10月15日の高値117.95円を結んだ下降トレンドラインとそのラインに平行なチャンネルラインに沿って推移しており、現在はそのチャンネル下限であり、2000年1月の安値水準の支持ライン近辺であることから、一応の下値目安を達成している状況となっています。ここからもう一段の下値を目指す展開になるには、さらなるドルの悪材料が必要となるでしょう。チャート上でのここからの次の下値目安は月足で支持線となっている100.50円近辺や節目の100円、さらに1994年11月安値の96円です。

 次にCFTC建玉明細を見てみましょう。CME円先物の3月4日時点の円の買い越しは5万6285枚と2004年以来の水準に積み上がっています。2004年2月には円ロングが6万4499枚を記録し、3月にドル・円は103.38円、12月に101.87円をつけました。さらにさかのぼり、円の買い越しが5万枚を超えた1999年8月には5万3902枚をつけ、11月に101.26円をつけています。そして今回はすでに101.40円をつけており、さらなる円高には円の買い越しが一段と積み上がる必要がありそうです。

 このことから判断すると、現時点では、さらなる売り材料が出ない限りはドル・円の下値は限定的となりそうです。また今週は米国経済指標が少ないことからも、ドル・円の下値圧力はいったん和らぐ可能性があります。一方で日本の経済指標が数多く発表されることで今度は日本の景気にも注目が集まるかもしれません。

2008年3月10日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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