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外為マーケットコラム

ユーロ・ドルと原油価格の相関性

 前週は3月のユーロ圏消費者物価上昇率が前年同月比3.6%と過去最高の伸び率となったことをきっかけに、最近の経済指標の軟化や信用収縮懸念からの利下げ観測が払拭され、ユーロ買いが加速しました。その結果、ユーロ・ドルは2月7日安値1.4440ドルを起点とする上昇トレンドラインと1.5860ドル近辺の抵抗ラインとの三角もち合いを上放れ、最高値を更新。また、原油価格も同日に最高値を更新しています。現在、市場ではユーロと原油価格の相関性が注目されています。

 原油は米ドル建てであることから、ユーロ高・ドル安局面では原油は割安となるため、原油に買いが入ること、また株式市場が堅調に推移すると、リスク資産へ投資資金が流れ、ユーロ高・原油高となることがこの相関性の原因となっていると思われます。さらに原油高はインフレにも繋がり、ユーロ圏での追加利上げ観測が高まることもユーロ高を導くということも考えられますね。

 ここで、ユーロと原油価格の関係をみてみましょう。以下が原油価格とユーロ・ドルをプロットしたものです。相関係数は0.97と相関係数の定義からはかなり強い相関があるといえます。4月17日現在のユーロ・ドルと原油価格の位置は以下に示した位置にあり、回帰直線が双方の適正水準だとすると、ややユーロが割高となっていることが分かります。このまま原油価格が最高値を更新し続ける展開となれば、ユーロの割高感も消えますが、原油価格がここから反落するようだと、ユーロも適正水準への調整があるかもしれません。

 回帰直線から求めた適正水準は、原油価格が100ドルで1ユーロ=1.5034ドル、原油価格が110ドルで1.5500ドル、原油価格が120ドルで1.5967ドルです。そしてユーロの1.6台乗せを示現する原油価格はというと120.71ドルです。今後のユーロの上値を占う上でも、原油価格の動向に注目したいと思います。



2008年4月21日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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