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外為マーケットコラム

住宅価格の下落が止まらない英国

 現在、英国では米国と同様に、住宅価格の下落が深刻な問題となっています。米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題を発端とした信用収縮が現在も続いており、金融機関の貸し渋りから住宅ローン市場は縮小傾向が続いています。

 英住宅ローン大手のハリファックスが発表した3月の英住宅価格指数は前月比2.5%下落と、1992年9月以来の大幅な下落となりました。予想は0.4%の下落だったので、そのショックは大きいものでした。さらに、今月2日に発表された4月の指数も前月比1.3%低下と予想を下回り、前年比では3.7%の低下と、1993年6月以来の大幅低下となっています。

 住宅価格の下落は、資産効果による消費効果を奪い、個人消費の下押しに作用します。4月29日に発表された英産業連盟(CBI)小売調査では、売上判断指数が-26と2005年11月以来、最低水準になりました。また、前日(5月6日)は英4月サービス業購買管理者景気指数PMIが予想を下回ったことでポンドが急落する場面もありました。

 この状況の中で発表される8日の英中銀政策金利は、金利の据え置きが予想されています。そして、ここで注目されるのは、発表に対する市場の反応です。利下げの引き伸ばしで経済に与える悪影響を嫌気したポンド売りがでるのか、または金利の据え置きで金利差縮小観測が後退することから、ポンドが買い戻されるのか、どちらの判断を下すのかに注目したい局面です。

 下の図はポンド・円と英住宅価格指数の推移です。現在ポンド・円は安値から戻す展開となっていますが、今後本格的に上昇トレンドとなるには、英住宅価格の回復が必要になりそうです。



2008年5月7日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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