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外為マーケットコラム

要人発言に注意

 先週のドル・円はバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB) 議長によるドル安けん制発言をきっかけに、ドル・円はなかなか上抜けられなかった106円を突破、一時106.43円まで上値を伸ばしました。しかし、週末の雇用統計で、非農業部門雇用者数は4.9万人の減少と、5ヶ月連続の雇用減となったことや、失業率が前月から0.5ポイント上昇の5.5%となり、2004年10月以来2年7カ月ぶりの水準まで悪化したことから、一気に104円台まで売られる結果となりました。また、イスラエル副首相が「もしイランが核兵器製造を続けるなら攻撃は不可避」と発言したことを受けた地政学的リスクの高まりもドル売りも加速させたようです。

【テクニカル的なドル売り?】
 テクニカル面でもドル・円の上値には限界がありました。5日のドル・円の高値は07年6月22日の高値124.13円から3月17日の安値95.73円までの38.2%戻しに当たる106.58円に近く、また、07年6月22日の高値と10月15日の高値を結んだ下降レンドライン近辺に位置する重要なポイントでした。このことからもドル・円には下落しやすい環境が整っていたわけです。 ただ、4月18日から続いたレンジの下限である103円は下値支持線となっており、ドル・円の下値も限定的になりそうです。今回の失業率の増加には、4−6月期の若年労働者による就職活動で失業率が上昇しやすい状況であり、労働力人口(失業率算定の分母)が約60万人増加していたことがありました。また、米国FF金利先物市場では、10月の利上げ確率は80%から50%まで減少し、年内の利上げ可能性は後退したものの、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では依然据え置きとの見方が多く、日米金利差縮小からのドル売り円買いは限定的なものとなりそうだからです。

【信用不安の再燃】
 一方、ドル・円の下押し要因としては引き続き信用不安が挙げられそうです。前週から、米大手銀CEOの辞任や米大手金融機関の格下げ、さらに米金融保証保険会社(モノライン)の格下げなどの報道が相次いでいます。また、米資産運用会社オフィット・キャピタル・アドバイザーズは、米国内のサブプライム住宅ローンの大半が、今後1年でデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあるとの見通しを示し、米連邦預金保険公社(FDIC)のシーラ・ベアー総裁は、将来、不動産価格の下落に関連して破たんする可能性のある米国の金融機関に大手行も含まれるとの見方を示しています。 6月3週に米国金融機関の決算発表が控える中、 再び信用懸念が高まれば、ドル・円も103円を割り込む可能性があります。

【要人発言に注意】
 今週は重要な経済指標が控えていることに加え、FEDカンファレンスが開催されることから、FRB要人による講演も多数控えています。前日のバーナンキ議長発言のように市場が反応する可能性もあり、注意が必要になります。以下にその予定を示しておきますので、発表時間には注意するようにしてくださいね。



2008年6月9日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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