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外為マーケットコラム

ニュージーランドは利下げサイクルに入る?

 先週、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は政策金利を8.25%から8%へ、予想外の利下げを行いました。また、金利発表後の声明で「更なる利下げの可能性ある」としたことから、追加利下げの可能性が高まり、NZドルは急落しました。市場ではNZが利下げサイクルに入ったという見方が台頭しています。

 NZの最近の経済指標では、2008年第1・四半期の国内総生産(GDP)が前期比0.3%減とマイナス成長となり、5月小売売上高は前月比1.2%減少と予想の0.1%増を大きく下回りました。さらに5月NZ住宅建設許可数は、前月比42.3%の大幅減。4月が83%の大幅増となった反動もありますが、前年比では建設許可数も価格も減少している状況です。

 また、NZの金融会社大手のハノーバー・ファイナンスが、経営環境悪化でローンや投資家などへの利払いを停止し、総額5億5,400万NZドル(約446億円)の資産を凍結したことも、NZ経済への不安感を一層強めています。

【消費者物価指数(CPI)に注目】
 ではここから、NZは利下げサイクルに突入するのでしょうか?

 以下の図はCPIの前年比と政策金利の推移です。前回の金利引き下げ局面は2003年4月から7月までの3ヶ月間で計0.5%、前々回は2001年3月から11月までの9ヶ月間で計1.75%の利下げを行いました。このときのCPIは減少に転じていることがわかります。

 そして現在のNZの2008年第2四半期4−6月期のCPIは前年同期比4%の上昇と、いまだRBNZのインフレ誘導目標の上限である3%を上回る結果となっています。

 ボラードRBNZ総裁は、「景気が一段と減速するリスクを指摘し、インフレ率は中銀の目標レンジまで下がる」との見通しを示していますが、「“インフレ見通しが引き続き改善し、為替相場が過度に下落しなければ” 政策金利をさらに下げる」としており、今後、ボラード総裁の見通し通りにCPIが下落に転じるかが、利下げサイクルに入るかどうかの判断材料となり、最大の注目となりそうです。



2008年7月28日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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