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外為マーケットコラム

ついに豪ドルも調整局面入り?

 先週は利下げを発表し、急落したニュージーランド(NZ)ドルに続き、豪ドルが大きく売られました。最近の豪経済指標では、消費者信頼感が16年ぶりの低水準、住宅ローン契約額が過去8年で最大の減少率、6月豪小売売上高はここ6年で最大の減少、第2四半期豪企業景況感指数は2001年以来の低水準と軒並み悪化しています。また、前週は豪大手銀行のナショナル・オーストラリア銀行やオーストラリア・アンド・ニュージーランド(ANZ)銀行が相次いで引当金の計上を示唆するなど、豪金融機関への信用不安が高まり、株価が急落。豪州の代表的な株価指数であるS&P/ASX200指数は連日の下落で2006年10月の水準まで下落し、英デイリー・テレグラフ紙は「豪住宅・金融危機は米国より深刻化する」としています。

 また、これまで豪ドルを支えてきた商品価格が軒並み下落していることも豪ドル相場を圧迫しています。明日5日の政策金利発表では、金利は据え置かれる見込みですが、金融決定会合では利下げを真剣に検討するとみられており、その声明文に注目が集まっています。豪金利先物市場では、豪政策金利が今後1年以内に0.25%の利下げすることを織り込んでおり、それがいつになるのかを見極めようとしているようです。

【CPIと商品価格の動向に注目】
 ではここで豪ドルの政策金利と豪消費者物価指数(CPI)前年比、豪ドル・ドルと金価格の推移を見てみましょう。

 これをみると、第2四半期CPIは4.5%と、いまだ豪準備銀行(RBA)が定めるインフレ目標のレンジ(2〜3%)を上回っており、早期の利下げは見送られると思われます。ただ、スティーブンスRBA総裁は、先週行った講演の中で、「信用不安に伴う金融市場の逼迫と景気減速感の高まりを受けて、インフレ率は今後2年の間にインフレ目標幅の中に戻る」との見方を示しており、今後のCPIが予想通りに低下するのかに注目です。

 さらに金価格と豪ドル・ドルはほぼ連動していることが分かります。このことから、今後も金価格が下落を続けるようなら、豪ドルの上値が圧迫される展開が続くと考えられます。今後の豪ドルの展開を見極める上でも、商品価格とCPIの動向に注目したいですね。





2008年8月4日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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