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外為マーケットコラム

ドル高は続く?

 ドルが対主要通貨で買われる展開が続いています。原油価格の下落に加え、米国以外の景気減速を表す指標や各国中銀からの利下げ示唆を受けて、米国以外の経済への先行き不安感が広がっているからです。ドルの主要6通貨に対する価値を示すドル指数は、4月22日に71.33という最安値をつけてから、今月15日には77.18と2007年12月25日以来の高値をつけました。

 ただ、米金融機関の損失計上はいまだに続き、消費者物価の上ブレ、失業率の増加など、米経済はインフレ・景気後退というスタグフレーションの様相を強めている状況です。さらに先週、4度にわたって金融引き締めを主張していたタカ派の先頭であるフィッシャーダラス地区連銀総裁が、「米国は長期に及ぶ低成長期に入っており、2008年下半期にゼロ成長となると予想している」と、長期的な米景気低迷を示唆しました。

 そして、今週は米住宅指標に注目が集まります。今後の米国経済のカギを握るのは住宅市場であり、今後回復軌道に戻れるかが焦点となっているからです。住宅価格は下落を続けているものの、販売件数には底打ち傾向がみられます。このことから、今後この傾向が続き、住宅価格も回復基調を取り戻せせるのかが注目となるでしょう。

【8月15日は転換点?】
 ところで、例年8月15日は転換点となる傾向があるとされています。それは、8月15日には米国債償還があり、その日までは償還に絡んだドル売りがでるからです。また、8月15日はヘッジファンドの「45日ルール」期限です。ヘッジファンドには四半期末の45日前から解約を受け付ける、「45日ルール」と呼ばれるものがあり、8月15日は7−9月期末である9月30日の45日前にあたるためです。

 では2000年以降の8月15日前後の動きを見てみましょう。2000年、2003年、2005年では8月15日を境に相場が逆転しています。一方、2001年、2006年、2007年は同方向に加速しました。今年はどうなるかに注目ですね。





2008年8月18日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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