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外為マーケットコラム

各国の金融政策に注目(1)

 先週は、各国の相次ぐ対策で、もっとも懸念されていた流動性に対する不安感がいったん弱まる格好となり、週明けには、いままでの金融市場の悪化を見越したポジション(株売り・円買い・ドル買い)を解消する動きから、株高・円安が一気に加速する展開となりました。

 しかし、ポジションの巻き戻しは一瞬で終わってしまいました。15日に発表された米経済指標が相次いで予想を大幅に下回ったほか、ベージュブック(米地区連銀経済報告)では「12 地区すべてで経済が弱まった」と報告され、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長が、「米経済は大きな脅威に直面。経済活動は当面、潜在成長率を下回る見通しだ」と述べたことで、米景気後退懸念が一層強まる格好となりました。バーナンキ議長は、「危機解消に向け、あらゆる手段を講じる」として追加利下げを示唆しています。

【今後の金融政策の見極めへ】
 これらのことを背景に、市場の懸念は米国経済のリセッション(景気後退)や追加利下げ観測に移っています。FF金利先物では、今月に0.25%の利下げがあることを織り込んでおり、今後さらなる利下げがあるのかが注目されます。また、世界景気が減速するなか、米国だけでなく、今後追加利下げが実施されそうな国の通貨を見極めようとする姿勢が強まるでしょう。そして、利下げが継続しそうな通貨が売られる展開となるでしょう。

 今週はバーナンキFRB議長の議会証言、ニュージーランドとカナダの政策金利発表、さらに英金融政策委員会(MPC)議事録の発表があります。これらのイベントで追加利下げ観測が高まるかに注目です。また、米景気先行指数や住宅指標、ユーロ圏の独IFO景気動向指数など景気動向を表す指標が発表されることから、経済指標の結果で各国の景況感の優劣を見極める展開も予想されます。

【ドル・円の下げ止まる時期は米利下げ終了の一年後】
 以下は1年先行させたFF金利と、ドル・円の推移です。これを見ると、とてもよく連動していることがわかります。そして、これから判断できることは、今後ドル・円の下げ止まる時期は、米国の利下げが終了してから1年後になるということでしょう。



2008年10月20日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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