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外為マーケットコラム

11月15日に注目

 先週は、相次ぐ金融安定化策で短期金融市場の緊張が和らぐ中、それまでのリスク回避のための円買いポジション調整や、米大統領選への期待(政権交代での追加景気対策への期待)で株式市場が大きく上昇し、一時円売りが加速しました。しかし、大統領選の結果が明らかになると、まさに「噂で買って事実で売る」との格言通り、期待感からの買いが一服し、利益確定の動きが強まる格好になりました。相場は売られすぎからの反動局面となっていますが、発表された主要国の経済指標は軒並み悪化を示しており、今後は実体経済の深刻度をにらみながらの相場展開となることが予想されます。

【リアルマネーの動きからは円高継続】
 国際通貨基金(IMF)が2009年の世界経済見通しを軒並み下方修正するなど、世界同時不況の懸念は一段と高まっています。各国の利下げが相次ぎ、今後も各国通貨に対し不美人投票の展開が続くことが予想されます。そしてその中ではやはり利下げ幅の余地がない日本が優位となると考えられ、ドル・円、クロス円の上値は限定的となる可能性が高そうです。しばらくは下げすぎた反動から戻り局面となる可能性がありますが、ドル・円は東京市場ではいまだ100円台をつけておらず、日本の輸出企業の売りなど、投機とは違う実需の売り需要が強いことがうかがえます。ヘッジファンドなどのリスク資産の換金売りは、今後も続く可能性があります。このような実弾の円買い需要がある限り、追加の金融政策や円売り介入、株式市場の買い戻しなどで円安に振れる場面はあると思いますが、パニック的な円買いはないにしろ、基本的な流れである円高トレンドは継続すると考えられます。

【11月15日に注目】
 11月15日はヘッジファンドの解約ルールの年末に対する45日前の日であり、少なくとも15日まではヘッジファンドの換金売りに圧迫される可能性があります。さらに11月15日には主要20カ国・地域(G20)による金融サミットが開催されます。世界経済が持ち直すためには世界的な協調が必要だと思われ、このサミットで各国が協調した具体策が打ち出されるかに注目です。具体的な対策が打ち出されず、市場がそれを失望する展開となれば、ヘッジファンド解約期限でもある15日を過ぎても、株式市場、対円相場ともに売られる可能性が高いでしょう。逆に具体策が発表され、株式市場が買い戻される展開となれば、対円相場も値を戻す展開となるでしょう。15日は10月10日の安値から基本数値の26、11月4日の高値から基本数値9の変化日となることからも、注目するべき日にあたります。

 では、いままでの主要国際会議とドル・円の関係をみてみましょう。やはり重要な会議では相場が反応することが多くなっています。11月15日に相場が転換するかに注目ですね。



2008年11月10日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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