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外為マーケットコラム

1990年と比較すると・・・・

 今週は、米雇用統計、ISM製造業景気指数や各国の政策金利発表などイベントが相次ぐ中、2日の米自動車大手3社(ビッグ3)再建案の提出に対する思惑やインドやアフガニスタンなどで続くテロの動向などが注目材料です。

 米雇用統計とISM製造業景気指数は市場が最も注目する経済指標であり、速報性もあることから、これら2つの数字には大きな注目が集まります。また、8日からの週に議会で審議されるビッグ3の再建経営計画では、今後の経営方針やまでの説明責任が問われることとなり、今後の議会の承認に十分なものであるがどうかについても、思惑的な情報が飛び交う可能性があります。そしてそれらを株式市場がどう受け止めるが注目されます。

 また、各国の金利政策の発表やその後の声明で現在の経済状況や今後の金利動向が判断されるでしょう。今後の追加利下げを示唆するようならその国の通貨安が予想されます。そして相次ぐテロ事件に対する原油や金市場の反応にも注目すべきでしょう。原油や金価格の上昇・下落はそれぞれドル安・高につながります。

【ドル・円はトレンドラインを突破できるかが焦点】
 先週は米経済指標が軒並み大幅な悪化を示したものの、シティ救済策に続き、相次ぐ大規模な追加金融支援策が好感されたほか、オバマ次期米大統領による新政権の人事が明らかとなったことで、今後の金融危機克服や米経済の回復が期待され、株式市場は堅調に推移しました。

 しかし、ドル・円は上値の重い展開が続いています。ドル・円は結局9月29日の高値と10月3日の高値を結んだ下降トレンドラインを上抜くことができませんでした。そしてその原因には、前日の米国株が上昇したにもかかわらず、東京時間では円買いが優勢となったことが挙げられます。これは輸出企業がドル・円の売り水準を徐々に引き下げ、以前100円に迫ると活発化していた輸出企業の売りが、現在は97円台で出ているためだと思われます。ドル・円相場が100円から徐々に遠ざかっている中で、90円台後半での売り圧力は強まっている状況となっています。今後、このトレンドラインを上抜くことが出来るかが焦点となるでしょう。

【現在と状況が似ている1990年と比べると・・・・】
 ではここで、米第3四半期GDPがマイナスとなり、11月の雇用統計もマイナスという、今年の状況と一致する1990年のドル・円と今年の動きをみてみましょう。これを見ると、よく値動きが似ていることが分かります。そしてここから判断すると、前述の下降トレンドラインを突破できれば、12月のドル・円は意外と堅調な値動きとなることが予想されます。



2008年12月1日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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