FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > ドル・円の下値目安は?

外為マーケットコラム

ドル・円の下値目安は?

 今週は、悪化が予想される米経済指標の発表や、すでに下方修正が相次いでいる米国企業の通期決算発表が本格化することから、不安材料が多くなっています。しかし一方で、就任式を20日に控え、オバマ次期大統領は、懸念事項を解消し経済成長の回復を確実にするため、景気対策を大幅に修正する可能性が高いとされています。米国の大規模な景気対策への期待が株式市場を下支えすることができるのかに注目が集まります。

 経済指標では、相次ぐ悪化不振が伝えられているクリスマス商戦の結果が明らかとなる米小売売上高、赤字が膨らむ財政収支、一段の悪化が懸念される景気指数、さらに11月の消費者物価指数が過去最大の下げ幅を記録するなど、デフレスパイラルへの懸念が高まっていることから、12月の消費者物価にも注目が集まるでしょう。また、対米証券投資では、経常赤字と、財政赤字という米国の双子の赤字をファイナンスするための資金が海外から流入し、今後もそれが継続可能なのかが判断されるでしょう。

【一方的なドル安にはなりにくい】
 米国では、米自動車3大メーカー(ビッグスリー)の動向も不透明なままであり、住宅市場の低迷が続いています。住宅市場が改善されない限り、米金融機関の不良債権は、さらに膨張するリスクがある上、今後の財政赤字膨張も懸念される中では、潜在的なドル安リスクは常に存在する状況です。

 しかし、一方的なドル売りが続くとなるかといえば、そうとも考えにくい状況です。世界的な景気悪化で、各国の景気も同様に悪化しており、英国やユーロ圏をはじめ、さらなる追加利下げの可能性が台頭すれば、ドルは相対的な強さをみせるでしょう。日本の貿易黒字の減少や介入観測も、円高圧力を鈍らせます。ドル・円は、円高トレンドが継続すると思われるものの、しばらくは株高で円安、株安で円高の展開という往来相場が続き、じり安となっていく展開が予想されます。

 また、先行指標とされる米ISM非製造業総合指数では、12月の総合指数が40.6と過去最低だった前月の37.3から改善し、雇用指数にも改善がみられました。実際の雇用統計でも前月の結果を下方修正したことから、12月の雇用者数の減少幅は11月から改善しています。1930年代の大恐慌を乗り切ったルーズベルト大統領のニューディール政策がモデルのオバマ次期政権による大規模な景気対策が、今回の金融恐慌を救うことができるのかが注目されます。

【ドル・円の下値目安は?】
 では、ドル・円の月足を見てみましょう。これをみると、2007年6月高値の124.15円と2008年8月高値の110.67円を結んだ下降トレンドと平行なトレンドラインに下値を支えられていることが分かります。そしてこのトレンドラインの傾きは、0.963円となっています。このことから判断すると、今月のドル・円の下値目安は、前月の安値87.09円から0.963円を引いた86.13円となることが予想されます。さらに2007年6月高値と2008年3月の安値、2008年8月の高値を結んだ波動のN計算値が今後の下値目標と考えられ、その値は82.23円です。そしてこのまま下落を継続すれば、この数字がトレンドラインと一致するのは4ヶ月後の5月となります。よってドル・円は徐々に値を削り、82.23円をつけた後、景気の回復が見え始めた5月前後に反発に転じるのではないでしょうか。



2009年1月13日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。