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外為マーケットコラム

円ロングの巻き戻しにも注意!

 今週の為替市場は金融安定化策の行方や米国の中長期国債の入札、さらに14日に開催されるG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)に注目です。

【再び期待が相場を支援する格好へ】
 前週はドット上院議員が「時価会計基準を緩和する」と発言したことをきっかけに、会計基準の緩和が金融機関の評価損計上を回避、さらに融資の促進につながるとの期待が台頭し、株式市場が上昇。さらに、週末の米1月雇用統計の大幅な悪化を受けて、市場では逆に、景気対策法の早期成立への期待感が強まる展開となり、株式市場は一段高、為替市場では円安が進む格好となりました。ドル・円は1ドル=88.50-90円のレンジ上限を突破すると、上げ足を速め、92円台まで上昇する展開となっています。

 現在は再び政策への期待が相場を支援している格好です。そして市場の注目は、日本時間11日午前1時に行われるガイトナー米財務長官による金融安定化策に関する発言での、新たな金融システム再生の枠組みの発表に集まっています。この相場の上昇が続くかどうかは、今週の米金融安定化策や景気対策の行方にかかっており、この内容を受けて、現在の期待感が落胆に変わらないかが最大の焦点となります。

 また、14日にはG7も控えており、世界的な景気悪化に対する具体的かつ効果的な対応策が打ち出されるのかに注目が集まっています。そして今回のG7では為替問題について協議される見通しとなっており、ポンド安や日本の為替介入に対する発言があるかにも注意が必要です。

【需給要因に注意】
 前週の為替市場では、日本の機関投資家によるユーロ・円の売りや豪ドル・円の売りで、クロス円が急落するなど、需給面で動く場面が見られました。そして今後も期末にかけた本邦のレパトリ(外貨建て資産を処分売りして円に交換すること)があるとみられ、注意が必要となります。

 そして需給面で言えば、2月中旬にかけての、3月末の解約に備えるヘッジファンドの処分売りも注意が必要です(ヘッジファンドの顧客からの解約申請は四半期末の45日前までに受け付けるというルールがあり、その期限にあたる四半期の期央にかけては解約に備えた現金化の動きが広がりやすい)。

 そして今回予想されるのは、最近のドル高に対するドルロングの巻き戻しによるドル安です。

 米財務省の中長期債入札や米国債の償還がドル安要因となる可能性があるからです。米国債の入札規模は、10日に3年債320億ドル、11日に10年債210億ドル、12日に30年債140億ドルの、合計で670億ドルという前例のない額となっています。

 1月28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が、長期国債の買い入れに消極的な姿勢を示したことから、米国債の利回りは上昇し、ドルが買われるという「良い金利上昇とドル高」でしたが、今回の入札で米債券の需給悪化懸念が台頭し、ドルに対する信認が低下することになれば、「悪い金利の上昇」となり、ドル安となる可能性があります。米国債の償還でも、新発債への再投資が見送りとなれば、米国からの資金還流となり、ドル安要因となります。

【円ロングのまき戻しにも注意!?】
 一方で、入札も順調にこなし、株式市場の堅調推移が続くようなら、5日以降に見られたように、円ロングの巻き戻しがあるかもしれません。金融不安を受けてのリスク回避志向から、円ロングポジションは増え続けています。最新の(2月3日時点)でのネットの円ロングポジションも前週から1,511枚増加し、5万181枚と昨年7月15日時点以来の水準になっています。当時は、この5万台のネット円ロングを積み上げた後、急速な円ロングの巻き戻しで、一時的ではあったものの、ドル・円は103円台の安値から110.65円まで、約7円の円安となりました。今回もこのような巻き戻しが起きれば、いったん円安に振れる展開となるでしょう。そして直近の安値である87.12円を考えれば、94円台までの上昇が考えられるでしょう。



2009年2月9日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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