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外為マーケットコラム

イベント目白押し

 3月最終週の為替市場では、4月2日にロンドンで開催される20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)を控える中、日銀短観、欧州中銀(ECB)政策金利発表、さらに週末の米雇用統計とイベントが目白押しです。また、3月末で期限を迎える米自動車大手救済案の行方や、円については3月期末決算絡みの需給要因や、北朝鮮の通信衛星の打ち上げに関する地政学的リスクも加わることから、為替市場では日々の乱高下が予想され、注意が必要です。

【しばらくは実体経済への効果見極め期間に入るか】
 前週は注目を集めていた米国の官民合同の投資基金「バッドバンク」構想の詳細が発表されたことをきっかけに、株式市場は大幅高、ドル・円相場も急伸する展開となりました。この構想では、競争入札を行うことから公正な価格が決定され、さらに米連邦準備制度理事会(FRB)と連邦預金保険公社(FDIC)がレバレッジを効かせて資金の融資を行うことで、米財務省による公的資金枠からの拠出は少なくてすみ、金融機関が抱える最大1兆ドルの不良資産買い取りができるというものです。市場はいままで懸念されてきた価格の決定方法や民間資金の導入法などの不透明な問題点が解消したことを好感しました。

 米金融安定化策で金融システムが改善に向かえば、米経済の回復が期待されます。そして最近発表された米経済指標が総じて予想を上回る結果になっていることも、相場を後押している状況です。オバマ大統領は今回のG20首脳会合で、2010年に向けた景気刺激策継続の確約は控え、既に相当な規模の景気刺激策を導入している多くの国が、まず刺激策の効果を見極める必要があるとの考えを示しました。今後は企業決算や経済指標を踏まえ、いままでの各国による景気対策を見極める期間になりそうです。

 このことから、ドル・円は1ドル=94.50-99.50円程度でのレンジ推移が予想されます。仮に100円を突破してくれば、昨年の8月15日の高値から、12月17日の安値までの61.8%戻しである101.67円や10月14日の高値103.05円、抵抗ラインの104円がターゲットとなるでしょう。

【再び混乱に陥る可能性も】
 一方、リスクシナリオも存在します。このバッドバンク構想では、金融機関が売却に応じるかどうかにはまだ不安があるうえ、米国のローン関連で生じる世界の金融機関の損失は2.2兆ドルに膨らんでいるとの推計もあり、今回の1兆ドルで足りるのかという指摘もあります。また、レバレッジを効かせていることから、仮に対象資産の毀損が拡大すれば、大きな損失が出ることになります。

 今後景気の回復が遅れ、資産の目減りが続けば、この構想は頓挫し、金融市場も再び大きく混乱することになるでしょう。米国の雇用情勢は悪化を続けています。雇用の喪失が続けば、長期的な経済回復は望めません。その意味でも、雇用の現状が把握できる米雇用統計は今後も注目が集まるでしょう。仮に今の市場の期待を裏切る展開となれば、ドル・円は19日の安値93.54円や、2月5-9日に上値抵抗となった92.40円、さらに1月21日安値から3月5日高値までの61.8%押しの91.92円を試す展開が予想されます。

【失業率の悪化に歯止めがかかるか】
 ではここで、米失業率とドル・円の推移を見てみましょう。これをみると、米失業率の悪化でドル・円にも下方圧力が働いていることが分かります。そして前回は、5ポイントの大幅上昇となり、1984年1月以来、25年ぶりの高水準となる8.1%に達しました。米失業率は、1992年6月、1980年7月、1976年の7月、8月、11月、12月の6回、7.8%の水準が上値抵抗となっていました。しかし、前回この水準を突破してしまったことから、1975年5月の9%や、1982年12月の10.8%まで上昇する可能性も出てきます。このことから、今後も米失業率が悪化を続ければ、ドル・円も下落圧力が高まると考えられます。



2009年3月30日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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