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外為マーケットコラム

景気回復期待を維持できるか

 今週は、再建計画を迫られる米自動車大手の動向や、米企業の決算発表の本格化など不安材料があるなか、急遽開催が決まった24日からの7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)と20カ国・地域の財務相・中銀総裁会議(G20)で、世界的な協調姿勢を再度強調し、早期の景気回復期待を再燃させることができるかに注目が集まるでしょう。

【景気回復期待を維持できるか】
 最近の相場上昇の背景には、世界的な景気支援策によって、景気後退は終わりに近づくという期待がありました。とくに米国や中国の経済指標に改善傾向が表れてきたことから、その期待は高まっていました。しかし、16日に発表された中国の第1四半期国内総生産(GDP)成長率が前年同期比6.1%増と、中国が四半期ごとのGDP統計を開始した1992年以来の低い伸びにとどまったことから、中国経済への過度な期待は後退しています。また、米経済指標にも回復期待を妨げるものが出てきています。3月の米小売売上高が3カ月ぶりのマイナスとなり、米消費者物価指数(CPI)は前年比で1955年8月以来、初めてマイナスとなったのです。これは、消費者の需要が落ち込みや買い控えを示すもので、市場が期待していた米個人消費の下げ止まりを裏切る内容となっています。

【金融不安が再燃する可能性も】
 そして5月4日に決定した米金融機関のストレステストの結果発表を前に、国際通貨基金(IMF)が21日に公表する報告では、米金融機関が抱える不良資産の総額が3.1兆ドルにも達する可能性を明らかにする見通しです。米財務省は、株式市場の混乱を避けるという理由で、ストレステストの結果を第1四半期の決算発表シーズン終了まで公表を控えるように要請しました。そのなかでIMFの報告が、金融機関に対する不振感を強める可能性があります。

【消費者のセンチメントの改善は続くか?】
 ではここで、先週末に発表されたミシガン大消費者信頼感指数をみてみましょう。この指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが速報は300人、確定値は500人を対象にアンケート調査を行い、現在と半年後の将来の景況感、雇用状況、所得の項目で「楽観」、「悲観」で回答してもらった結果を指数化したものです(現状判断と先行き期待を6:4で構成)。

 そして発表された4月速報値は61.9と、前月の57.3から上昇し、2008年9月以来の高水準になりました。これは消費者心理が改善していることを表します。ただ、下図を見てみると、株式市場が上昇基調にあったときにはこの指数が70以上になっていたことが分かります。よって株式市場が本格的に反転するには、この指数が70を超えてくることが必要でしょう。



2009年4月20日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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