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外為マーケットコラム

ゴールデンウィーク中の相場に注意

 今週の注目は、破綻が目前に迫っているクライスラーの動向や24日に金融機関に通知されたストレステスト(健全性審査)に対する思惑(5月4日に公表)、さらに景気転換の先行指標とされる米ISM製造業景況指数などの経済指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)での今後の景気見通しや金融政策の方針に注目です。

【FOMCに注目】
 現在、米国ではあらゆる手段を尽くして行った景気対策の効果を見極める段階に入っています。このことから、29日のFOMCでは金利は据え置かれ、新たな措置を発表する可能性は少ないでしょう。コーン連邦準備理事会(FRB)副議長は、今後個人消費は安定化し、住宅市場の落ち込みも底に近いとし、米景気後退は年内に終わる可能性があることを示唆しています。FOMCで、バーナンキ議長がどのような見解を示すのかに注目が集まります。

【市場の反応に変化も】
 ただ、発表される経済指標は、いまだ景気の悪化ペースの鈍化を示すものにとどまっており、実際に景気が回復していることが確認されるにはさらに時間がかかると思います。また最近では、いままでの米銀行の好決算を好感する展開から、バンク・オブ・アメリカが好決算を発表したにもかかわらず、予想を上回る貸倒引当金の増額が嫌気されるなど、悪い面に反応するムードに変わりつつあります。これから米銀行のストレステストの結果が明らかになる中で、資本不足などの悪い面に焦点が当たれば、再び金融不安が強まるでしょう。さらに、クライスラーが破綻に追い込まれれば、米景気の一段の悪化懸念が台頭する可能性があり、今後の景気回復を期待した投資家に失望感を与える可能性もあるでしょう。

【ゴールデンウィーク中のドル・円は?】
 ではここで、今年のようにゴールデンウィーク前に、4月の始値から水準から切り下げている年(2001年、2002年、2005年、2006年)のドル・円相場をみてみましょう。これらをみると、ゴールデンウィーク中は総じて軟調に推移しています。このことから今年も5月4日のストレステスト公表を控え、ドル円相場は軟調な展開が続くと考えられます。ただ、ストレステストが明らかになったゴールデンウィーク後、各金融機関の状況が具体的に公表され、それに伴うしっかりした追加資本計画が明確となれば、米銀行に対する不安も和らぎ、米金融システムの安定化につながるでしょう。今後の資本計画に具体的な道筋が示されれば、投資家の金融機関に対する先行き不透明感を払拭することができ、株式市場もドル相場も再び上昇基調に転換すると考えられます。



2009年4月27日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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