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外為マーケットコラム

FOMCを受けての米金利動向に注目

 今週の為替市場では、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の定義変更や米連邦公開市場委員会(FOMC)、さらに大量発行が続く米国債入札を受けての米国債やFF金利先物の動向に注目です。

【行き過ぎた期待の調整、どこまで】
 各国の景気刺激策や金融安定化策を背景に、経済指標は総じて改善を示し、世界的な景気後退局面の最悪期は過ぎたとの認識が広まっています。そしてそのようなセンチメントが投資家のリスク志向を強め、株買いや外貨買い/円売りが続きました。ダウ平均株価は3月に下ひげ陽線をつけた後は、3カ月連続の陽線となっています。

 ただ、ここに来てその状況にややかげりが見え始めてきています。米鉱工業生産指数が悪化したことは、需要の低迷を反映しており、家電小売大手ベスト・バイの売上不振が発表されたことも、個人消費の減速を示唆しています。さらに米国内の商品輸送を担い、経済活動のバロメーターとされる物流大手フェデックスの暗い業績見通しは、米経済への先行き不透明感を強める結果となりました。

 実体経済に対して割高感が強まっていた相場は、いつ相場が調整に入ってもおかしくない状況でしたが、今後の焦点は、どこまで調整するかということになるでしょう。現在、米ダウは8200ドル、ドル・円は93.50円水準が下値支持線となっています。23日からのFOMCや国債入札結果を受けてここから反発するのか、さらに一段の調整があるのかに注目です。

【FOMCでの国債買い取り額増額はあるか】
 その注目のFOMCでは、総額3000億ドルの国債買い取り額を増額するのか、または買い入れ期間の延長を決めるかが焦点となります。5月の米消費者物価指数(CPI)が前年比1.3%低下と、1950年以降で最大の落ち込みとなったことで、インフレ状況は落ち着きを示しているにも関わらず、最近は長期金利が上昇傾向にあります。そしてそれが住宅ローン金利の上昇につながり、景気への足かせとなるという懸念があります。このことから、FRBは長期金利の低下を図るために、国債買い入れを増額する可能性があります。

 ただ、FRBが買い入れをさらに拡大することになれば、米国債への不安感や、ドルの大量発行によるインフレ懸念が台頭し、結果的に金利のさらなる上昇につながる可能性があることが現在問題視されています。実際、過去の日本の量的緩和のときにも、長期国債の買い入れ額を増額したことがありましたが、そのときも4回中2回は、長期金利は上昇する展開となりました。

 よって市場の関心は、今回のFOMCや国債入札を受けて、米金利がどの方向に向かうのかにあります。為替市場では金利差に影響を受けやすいため、FRBの決定を受けて、長期債やFF金利先物(米政策金利の動向を先取りする)の金利が低下すれば、ドルにとっては弱材料となるでしょう。一方、金利が上昇すればドル買い要因となります。

【量的緩和時の日経平均と比較すると】
 ではここで、ゼロ金利政策と量的緩和の組み合わせという点で、現在の状況と共通点がある過去の日本の量的緩和時の日経平均株価と、現在のダウ平均株価との比較をしてみましょう。これを見ると、値動きがよく似ていることが分かります。今回、FRBがかつての日本のように国債買い入れ額を増額すれば、今後の状況も同様の展開になる可能性があるため、注意して見ていきたいと思います。



2009年6月22日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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