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外為マーケットコラム

ユーロ・円は一段高となるか??

 今週は、引き続き米企業の決算発表が注目されるほか、米住宅指標や米地区連銀報告(べージュブック)も、米国の経済状況を見る上で重要な判断材料となるでしょう。また、バーナンキ議長による金融政策を議題とする講演や、各国中銀による金融報告も発表されることから、今後の各国の金融政策への思惑も為替相場を動かす材料となるでしょう。

【株高・ドル安・円安基調は続く見通し】
 予想を上回る米9月小売売上高や、米金融大手をはじめ、米企業の好決算が相次いだことを受けて、NYダウは14日、終値ベースで昨年10月7日以来となる1万ドル台に乗せました。

 週末には再び1万ドル台を割り込んだものの、米企業決算がおおむね好決算であることや米連邦準備制度理事会(FRB)が今後の米経済見通しを上方修正したこと、さらに半導体最大手インテルの10-12月期の業績見通しが市場予想より強気の内容であったことからも、世界的な景気の回復基調は今後も続き、しばらくは株高基調が続くと思われます。そして為替市場では、株高を受けた投資家のリスク選好の強まりから、金利の低いドルと円を売る展開が続くと予想されます。

【急ピッチな上昇に対する反動も】
 ただ、株式市場では急ピッチな上昇に対する反動が出る可能性もあります。米国の9月雇用統計では失業率は9.8%と26年ぶりの高水準まで上昇しており、景気の先行き懸念は払拭されていません。FRBも、「前向きな要素にもかかわらず、景気回復は極めて抑制されたものになるだろう」と指摘しているように、今後の景気回復は緩やかなものになると思われます。株式市場も緩やかな上昇基調を辿るでしょう。

 また、下落傾向が続くドルに対しても、米金利が足元で上昇していることや、23日にバーナンキFRB議長の講演が控えていることから、いったん買い戻される可能性があります。ドル・円は90円台を回復してきたことから、今後は9月21日の高値92.53円を目指す展開が予想されます。

【ユーロ・円は一段高となるか】
 株式市場が上昇基調にあるなか、米原油先物相場(期近)も16日、78.53ドルと直近の高値を更新し、昨年10月14日以来1年ぶりの高値をつけてきています。また投資家心理を反映するといわれるボラティリティ・インデックス(VIX指数)も、16日に21.43と直近の安値を更新し、昨年9月3日以来の水準まで下落しています。これは投資家がリスク資産への投資意欲を高めていることを反映しており、為替市場でもリスク資産への投機が強まる可能性があるでしょう。

 ここでユーロ・円と原油価格、VIX指数との関係をみてみましょう。これらの動きには関連性が見受けられます。そして原油価格、VIX指数ともに直近の水準を超えてきていることから、今後、ユーロ・円も直近の高値である6月5日の高値1ユーロ=139.21円を超えてくる可能性があると思われます。



2009年10月19日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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