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外為マーケットコラム

オバマ米大統領はドル安支持?ドル高支持?

 今週の為替市場では、米国の重要経済指標や各国の政策金利発表、オバマ米大統領の予算教書発表などのイベント、さらに最近のリスク回避の動きの原因となった米国の金融規制案の行方やギリシャの財政不安、中国の金融引き締めなどの材料に引き続き注目が集まります。

【懸念材料は払拭されず】
 1月28日は、急速な株安・円高という、リスク回避の動きを招く原因となったオバマ米大統領の金融規制案やギリシャの財政破綻懸念、さらに中国の金融引き締め観測が軒並み後退したことで、株価は反発、円には再び売り圧力が強まる展開となりました。

 オバマ米大統領の一般教書演説で銀行を罰しない方針を示したこと、ギリシャの格下げ後で初めてとなる5年債の発行が好調な結果となったこと、中国人民銀行が28日に発行した3カ月物の中央銀行手形の金利が前回分と同水準であったことで、金融引き締めへの警戒が和らいだことなどが、相場反転の材料となりました。

 しかし、これらの懸念はいまだ払拭されていないのが実情です。オバマ米大統領は、大手金融機関への規制を強化する金融規制改革を進める姿勢は崩していません。フランスのサルコジ大統領も、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、「オバマ米大統領の新金融規制案に賛同する」と述べ、大手金融機関の投機行動を規制する考えに支持を表明しています。

 また、28日の欧州市場では、フランスとドイツがギリシャ支援を計画していないことを明らかにし、ギリシャ国債とユーロ圏指標債である独連邦債の利回り格差が急拡大し、ギリシャがユーロに加盟した2001年以来の高水準を更新しました。これは、市場のギリシャ財務状況への懸念が一段と深刻化していることを示しています。中国では、中国人民銀行の朱民副総裁がダボス会議で、「中国政府は産業セクターの過剰生産能力の抑制に向けた新たな措置を計画している」と明らかにするなど、政府が一段の融資抑制措置を講じることへの懸念がいまだ根強く残っています。

 よって今後もこれらの懸念が再び浮上してくる可能性があり、そのときには市場ではリスク回避の動きが強まるでしょう。引き続き、これらの材料を背景とした仕掛け的な円高には警戒が必要です。週末の雇用統計をはじめ、重要な米経済指標も相場を動かす材料となるでしょう。

【オバマ米大統領はドル安支持?ドル高支持?】
 オバマ米大統領は2月1日、2011会計年度(10年10月-11年9月)の予算教書を発表します。そこでは、米国の10年度財政赤字が1兆6,000億ドル(約140兆円)と、2009年度の過去最大を上回る見通しを明らかにする見通しです。オバマ大統領には、この財政赤字を減らすための財政再建の具体案が求められています。

 また、今年は米中間選挙の年です。過去の民主党政権では、選挙対策として国内産業などからの支持獲得を意識したドル安誘導の政策を行ってきました(ドル安では米国内企業の輸出競争力が強まるため)。よって今回もドル安誘導策が取られる可能性があるでしょう。

 しかし一方で、最近のドル安で、投機家による米国への投資意欲は減退している現実があります。実際、世界最大の米国債保有国である中国では、米国債やドルの代わりに、石油や金などの資源やユーロなどの保有比率を上げ始めています。これ以上ドル安が進めば、米国への投資資金が減少し、米国の財政はさらに悪化することになるでしょう。オバマ大統領は財政規律のため、ドル高政策をとる可能性があると考えられます。

 ただ、経済不均衡是正の動きが強まっていることから、中国や日本など、経常黒字国にはドル安誘導、他の国に対してはドル高という政策もありえるかもしれません。今後、支持率が低下しているオバマ大統領がどのような政策を打ち出してくるのかが注目されるでしょう。



2010年2月1日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

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