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外為マーケットコラム

旧正月明けの中国株に注目

 今週の為替市場では旧正月明けの中国株の動向や、欧米経済指標をみながらの展開となるでしょう。24、25日に予定されているバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言は今後の米金融政策を占う上で注目されます。また、ギリシャを発端に各国へ波及が懸念されている財政問題には引き続き注意が必要です。

【中国株に注目】
 中国人民銀行は、春節(旧正月)前の12日夜、予想外のタイミングで銀行に対する預金準備率の引き上げを発表しました。市場では、預金準備率の引き上げが景気回復の勢いを鈍らせるとの懸念が強まり、株、商品相場は下落、為替市場では主要通貨に対するドル買い・円買いが進みました。さらに、18日には米国で、FRBが思わぬタイミングで公定歩合の引き上げを発表したことから、中国の時と同様、早期の金融引き締めへの懸念で、株安とドル高・円高が強まりました。

 しかし、中国の預金準備率は、市中銀行から強制的に預かる資金の比率であり、現在は市場の資金が依然として潤沢にあることから、準備率の引き上げでは、銀行融資や株式市場への資金流入に対する影響は限定的との見方が優勢です。むしろ、準備率の引き上げで市場にあふれた資金の回収を急ぎ、バブルが回避されれば、持続的な安定成長が期待できるという見方もあります。

 また、米国の公定歩合も、FRBが市中銀行に貸し出す際の短期金利(市場で資金調達する際のFF金利より高く、信用不安などで市場調達できなかった金融機関が利用するもの)であり、最近の信用不安の後退で利用度も低下していました。FRBも、公定歩合の引き上げは金融引き締めや引き締めが近いとのシグナルとして受け止めるべきでないとの見方を示し、政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートは、事実上のゼロ金利を維持しています。

 よってこれら一連の措置は、経済が回復していく上での金融政策の正常化の一環であり、景気を再び悪化させるようなものとはならないでしょう。  また、旧正月中は中国人の個人消費が伸びる時期でもあります。中国からの海外旅行客も過去最大規模の1,200万人に達する見通しであり、海外での中国人観光客の消費は世界経済への刺激になるでしょう。中国では旧正月明けに新たな景気支援策も打ち出されるとの見方もあります。

 旧正月明けの中国株が堅調に推移すれば、世界的な株高・円安基調が強まるでしょう。とくに豪ドル・円は、下図にみられるように中国株との相関性が強く、中国株が上昇すれば、堅調な推移が予想されます。これは、中国をはじめ、世界景気の回復期待が強まれば、原油や金などの商品需要の増加から、資源国通貨である豪ドルの需要も増えるとの見方や、豪州経済の回復に伴う豪金利の上昇期待が背景にあります。逆に、米ドルに対しては、公定歩合の引き上げにかかわらず、米政策金利は引き続き当面据え置かれる見通しであることから、リスク許容度が高まれば、ドル売りが復活するでしょう。

【財政懸念は引き続きリスク要因、米金利の過度の上昇には注意】
 ただ、リスクは依然存在します。ドル・円に関しては、上記のように米景気の回復期待が強まり、株高や米金利の先高観が強まれば、堅調推移が予想されます。しかし、過度な金利上昇は景気回復の腰折れを誘う可能性があります。今後さらに膨らむとみられる米財政赤字への懸念も米金利の上昇に拍車を掛ける可能性があるでしょう。大量の米国債の入札が控えており、財政懸念から金利が急上昇すれば、株安・円高要因となります。



2010年2月22日

(オーバルネクスト/二見 朱里)

株式会社オーバルネクスト 二見 朱里

担当
農産物、為替
信条
日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
経歴
東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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