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外為マーケットコラム

ドル・円は緩やかな円高が続きそう

 6月第4週は、米経済指標の悪化などから、ドル・円は小幅ながら円高に振れました。ユーロ・ドルはそれまでの戻り歩調が一服していますが、大きく崩れるような事態には至っていません。

 19日に中国人民銀行(中央銀行)は人民元相場の柔軟性を高めると発表しました。今のところ影響は一時的にとどまっています。おそらく、人民銀行が毎日発表する基準値を徐々に変更して、緩やかな人民元の切り上げを行うこととなるでしょう。人民元は長期的には上昇が見込まれますが、短期的に急激で大幅な上昇はないとみられます。

【ユーロは戻り一服】
 ユーロ・ドルは、21日に1.24ドル台後半まで上昇したものの、その後は上げ一服となり、もみ合っています。1.20ドル割れからの戻りが続いて、やや買われ過ぎ感があることや、買い戻しが一服したことなどが背景にあるようです。

 このところは、欧州の債務問題や欧州銀行の信用不安よりも、米国の経済指標の悪化が材料視されていて、米国の景気動向に先行き不透明感が広がると、ユーロ・ドルは再び上昇することとなりそうです。その場合、1.25ドル回復が視野に入ります。

 ただ、信用リスクの指標となるギリシャの5年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは24日に1,085ベーシスポイントまで拡大して過去最高を更新しました。こうした点でわかるように欧州の債務危機は解決したわけではなく、米国経済指標が好転して、欧州の債務問題に焦点が当てられると、ユーロ・ドルは下げに転じる可能性が出てくるでしょう。

 カナダで開催されていた20カ国・地域(G20)首脳会議は27日に閉幕しました。「G20の最優先課題は景気回復を守り強化することで、強固な持続的かつ均衡ある成長に向けた基盤となるとともに、リスクに対する金融システムも強化する」との声明を発表しましたが、持続的成長と健全な銀行という目標に向け各国独自の道を歩むことを確認して、各国の政治経済情勢に応じて異なった政策をとる余地を残しました。市場にインパクトを与えるような内容には乏しかったと言えそうです。

【ドル・円はやや円高傾向で推移か】
 23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利は0〜0.25%に据え置かれたものの、景気判断を後退させたことで、対ユーロ、対円でドル売りの動きとなりました。この結果、ドル・円は1ドル=90円を割り込む円高に振れています。

 このところは、米国の経済指標は悪化しているものも多く、この傾向が続くと、米経済指標の悪化が米株安、ドル売りにつながり、ドル・円は一段と円高に振れることとなりそうです。

 ただ、あまり急激に円高が進むとは想定しにくく、緩やかな円高傾向が続きそうです。90円を挟んで、88円〜91円のレンジでの推移が見込まれますが、一時的に5月6日の87.95円まで円高が進む可能性はありそうです。

 逆に米経済指標の好転、米国株の大幅上昇となれば、リスク許容度が高まり円安に傾くこととなりそうです。ただ、円安が進んでも92〜93円前後までにとどまりそうです。

 6月第5週(7月第1週)は、注目度の高い経済統計の発表が目白押しです。28日には5月の米個人所得・個人支出、29日には4月の米S&Pケースシラー住宅価格指数、30日には6月の米ADP雇用統計、7月1日には米6月のISM製造業景況指数、米中古住宅販売保留指数、そして2日には米6月の雇用統計が発表されます。ドル・円もユーロ・ドルもこれらの経済指標に一喜一憂して動く展開となるでしょう。

【NZドル・円とポンド・スイスの関係】
 グラフはNZドル・円(ピンク)とポンド・スイス(青)のチャートを重ねたものです。単純に重ねただけではなく、NZドル・円を20日分、右にずらしています。完全に一致しているわけではありませんが、ほぼ同じような動きをしています。これはNZドル・円が、ポンド・スイスに20日間先行していることを意味しています。

 この傾向は昨年10月ころから続いています。いつまで続くかはわかりませんが(突然、NZドル円の先行性が消滅することも考えられます)、この傾向が続いている限りは、ポンド・スイスの相場の先行きを見る上で、NZドル・円の動きを把握しておくことは参考となるでしょう。



2010年6月28日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

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