FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > 円相場は引き続き高止まりか、一段の円高進行の可能性も

外為マーケットコラム

円相場は引き続き高止まりか、一段の円高進行の可能性も

 9月第2週は、欧州の銀行の健全性への懸念から7日にユーロ・ドルが1ユーロ=1.27ドル割れまで急落したあとは、一進一退の動きを続けています。

 一方、ドル・円はリスク回避の動きから、8日に15年ぶりの円高水準となる1ドル=83.35円まで円高が進みました。その後も83〜84円台での推移が続いており、一段の円高への警戒感が根強く残っています。

【ユーロ・ドルはもみ合いか、上値の重い展開】
 米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、欧州の主要銀行を対象に実施されたストレステスト(健全性審査)について、一部銀行がソブリン債の保有を過少申告していたと報じました。

 これを受けて、欧州金融機関の健全性に関する懸念が再浮上してユーロが売られる展開となりました。その後、ポルトガル国債の入札が無難に終わったことや、アイルランド政府がアングロ・アイリッシュ銀行を分割・清算するという処理策を発表したことで、債務問題に関する懸念が後退しました。これにより、ユーロ・ドルは落ち着きを取り戻しました。

 ただ、これで欧州の金融機関に対する懸念が消えたわけではありません。このため、この問題が蒸し返されると、ユーロは再び売り圧力に押される可能性が出てきそうです。

 ユーロ・ドルは、目先は1.26〜1.29ドル前後での推移となりそうです。ただ、欧州の債務問題や金融機関への健全性への懸念が再燃するようなら、1.25ドル割れへ向けて下落することとなるでしょう。

【円は引き続き高止まりか】
 ドル・円は8日に83.35円まで円高が進んだものの、その後はやや持ち直しました。ただ、円高への警戒感がくすぶっており、83〜84円台で高止まりしています。

 日銀は7日の金融政策決定会合で、政策金利を0.10%に据え置き、新型オペの資金供給額も30兆円で据え置きました。また、8日に白川総裁は日本経済の下振れリスクに注意する必要があるとして、「下振れリスクが顕在化すれば、追加措置の構えだ」と追加金融緩和に言及しました。しかし、円高をけん制する発言はしても、具体策に乏しかったことで、市場の反応は限定的となりました。

 ドル・円は当局による円売り介入の動きが警戒されるものの、米国の景気の先行き懸念が払しょくできず、欧州の債務問題への懸念もあり、ジリジリと円高が進みやすい状況にあります。

 ドル・円は一気に80円へ向かうような急激な動きはないとみられます。ただ、緩やかに円高が進みやすい地合いとなっており、82円前後まで円高が進む可能性があります。そこまで円高が進まなくとも83〜84円前後で高止まりが続くこととなりそうです。

 なお、14日に民主党代表選挙が予定されており、菅首相続投ならドル売り、小沢新首相誕生であればドル買いへと動く可能性がありそうです。民主党代表選挙の動向にも注意しておきたいところです。

【豪ドル・米ドルと上海総合指数の密接な関係】
 豪ドルは資源国通貨の代表的なもので、資源価格の動向に左右されやすくなっています。資源価格は世界的な景気動向に左右される傾向があります。成長著しい中国は資源の消費量も伸びており、中国株の代表的指標である上海総合指数と豪ドル・米ドルは密接な関係があります。

 グラフの青は上海総合指数(左軸)、ピンクは豪ドル・米ドル(右軸)となっています。資源国通貨である豪ドル・米ドルはNY原油との相関も高く、また、米国の株式市場の影響も受けやすい通貨です。それと同様に上海総合指数との連動性も高いことから、資源価格の動向や米国株だけでなく、中国の景気動向や株価指数にも注意を払っておくべきでしょう。



2010年9月13日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。