FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > 円相場は84〜85円台での推移か、大幅な円安の可能性は低い

外為マーケットコラム

円相場は84〜85円台での推移か、大幅な円安の可能性は低い

 9月第3週は、8月の中国の輸入が予想以上に増加、欧州での国債入札の好調、米国の追加緩和観測などからリスク志向が高まりました。これらを受けてユーロ・ドルは堅調に推移して、1ユーロ=1.31ドル台まで上昇する場面もみられました。

 一方、ドル・円は米国の追加金融緩和観測などからドル売りの動きとなり、15日に15年ぶりの円高水準となる1ドル=82.88円まで円高が進みました。その直後から大規模な円売り介入が実施され、85円台後半まで円安に振れました。

【ユーロ・ドルは堅調な流れが継続か】
 ユーロには支援材料が多く、10日時点の安値1.26台後半から1.31ドル台前半まで上昇基調で推移してきました。中国の経済指標は好調で、8月の鉱工業生産の伸びは前年比13.9%となり、7月の同13.4%から加速しました。同国の8月の輸入は同35.2%増と予想以上の伸びを見せています。

 また、12日に発表されたバーゼル銀行監督委員会による銀行に対する新たな自己資本比率規制はそれほど厳しい内容ではありませんでした。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)で米国が追加緩和を実施するとの観測が広がっていることや、16日に実施されたスペイン国債の入札が好調で、欧州の景気への期待感が広がりました。

 ユーロ・ドルは、センチメントが好転しており、堅調な動きを続ける可能性が高く、1.28〜1.33ドル前後での推移となりそうです。押しても底堅い動きとなり、大きな崩れはなく、8月6日の高値1.3334ドルを目指す展開となりそうです。ただ、もし金融機関への健全性への懸念が再燃するようなら、修正安となる可能性も出てくるでしょう。

【円売り介入が円高への牽制に】
 ドル・円は15日に82.88円まで円高が進んだ後に、日銀による大規模な円売り介入が東京市場とニューヨーク市場で断続的に実施されました。この動きを受けて、ドル・円は85円台後半まで上昇しました。

 日銀による為替介入は6年半ぶりのことであり、菅首相をはじめとして政府や金融当局者からは「円高に対しては断固たる措置を取る」といったコメントが出されています。

 今回の為替介入は日本単独での介入であり、市場ではその効果の継続性を疑問視する声も出ています。ただ、市場関係者に「円高が進むと日本政府は介入を実施してくる」とのサインを送ったことになり、一段の円高への牽制効果はあったようです。

 このため、急激な円高局面では円売り介入が実施される可能性もあり、83円台では円を一段と買い進む動きは鈍りそうです。こうした点から、ドル・円は84〜85円前後から大きく円高に振れることはなさそうです。

 ただ、人為的に演出された円安であり、この先さらに大きく円安には進みにくく、一時的に86〜87円台に乗せたとしても、84〜85円台を軸としたレンジ相場が続くこととなりそうです。

【NYダウの季節性から見る今後の動向】
 NYダウはわずか30銘柄で構成される株価指数ですが、世界を代表する株価指数で、米国の景気動向を色濃く反映します。ここではNYダウの過去の季節性を今後の動向を予測する参考としてみたいと思います。

 グラフは青が過去10年間(2000〜2009年)のNYダウを指数化して季節性を表示したものです(左軸)。実際には日付を1カ月前倒ししています(1カ月分前にずらしています)。赤は今年のNYダウの実際の価格です(右軸)。

 過去の季節性を前倒ししたグラフと今年の価格はほぼ同じような動きをしています。前にずらしたグラフと一致するのは、今年は11月に中間選挙があり、選挙対策のための景気対策などが打ち出されやすいためとみられます。

 このグラフによると、NYダウは9月の中旬以降、11月中旬にかけて上昇基調で推移しそうです。NYダウは上昇すると、各国の株価にも好影響を与えることとなります。また、豪ドル・米ドルのようにNYダウや原油価格に連動しやすい通貨の支援材料ともなりそうです。



2010年9月21日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。