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外為マーケットコラム

円高基調は続き、80円割れまで円高進行の可能性

 前週は、ユーロ・ドルが高値圏での調整局面となりました。高値警戒感や中国の利上げの影響で高値から大きく値を崩して、一時1.37ドルを割り込みました。その後、一時1.40ドル台を回復するなど荒れた動きとなっています。一方、ドル・円は一時80円台に突入する場面も見られましたが、おおむね81円台での推移が続いています。

【ユーロ・ドルは調整完了後に再び上昇か】
 ユーロ・ドルは、先高期待と高値警戒感が交錯して、高値圏での荒れた動きとなっており、おおむね1.40ドルを下回る水準で高下しています。19日に中国の利上げを受けて、世界的な景気減速への懸念からドル買いの動きが広がって急落しましたが、翌日には前日に下げた分を取り戻しました。

 21日にはウォールストリート・ジャーナル紙がガイトナー米財務長官の「ドルが対ユーロや対円でこれ以上下落する必要はない」との発言を報じると、ドルは対円、対ユーロで上昇したものの、一時的な動きにとどまりました。

 根強い米国の金融緩和観測から、11月2日〜3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場関係者の一部からは5,000億ドル規模の長期国債の買い入れが決定されるのではないかとの観測が出ています。

 次回のFOMCでは追加金融緩和が打ち出される可能性が高いとみられます。その規模が予想した水準であれば、米長期国債の価格は上昇して(長期金利は低下)、ドルは対主要通貨で売り圧力にさらされることとなりそうです。そうなれば、ユーロ・ドルは15日の高値1.4159ドルを超えて、1.42〜1.44ドルへ向けて、一段と上昇することが見込まれます。

 ただ、FOMCを受けて米国債が利益確定の売りに押される可能性も否定できません。また、国債の買い入れ規模が市場予想を大きく下回ることも想定されます。そうした場合、米国債を買い持ちしていた向きの失望売りに押されて、国債価格は下落(金利は上昇)することとなり、ユーロ・ドルの上昇トレンドは一服して、高値圏でのもみ合いが続きそうです。

 10月22〜23日にかけて韓国で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催され、「通貨安競争」の回避を明記した共同声明を採択して閉幕しました。経常収支の不均衡是正の数値目標導入は先送りされました。通貨安競争回避は明記されたものの、その実効性に乏しいものとなりそうです。

【ドル・円は一時的に80円割れも】
 ドル・円は、一時80円台後半まで円高に振れる場面もみられたものの、おおむね81円台前半での推移が続いています。日本の政府高官や金融当局者からは「円高に対しては断固とした対応をとる」との発言が出ているものの、再度の円売り介入はありません。

 米国での追加金融緩和観測を背景にドル売りの動きは依然として続きそうで、ドル・円は80〜81円台で上値の重い展開が継続しそうです。一時的に80円を割り込む可能性もあります。ただ、そこまで円高が進むと、当局による介入から円高進行は一服しそうですが、円安トレンドへ転換するようなことはないでしょう。

【米中間選挙に向けて米国株は堅調か?】
 NYダウは世界を代表する株価指数で、米国の景気動向を色濃く反映します。ここでは過去の季節性をNYダウやユーロ・ドルなどの今後の動向を予測する参考としてみたいと思います。

 グラフは青が過去10年間(2000〜2009年)のNYダウを指数化して季節性を表示したものです(左軸)。実際には日付を1カ月前倒ししています(1カ月分前にずらしています)。赤は今年のNYダウの実際の価格です(右軸)。

 過去の季節性を前倒ししたグラフと今年の価格はほぼ同じような動きをしています。前倒ししたグラフと似た動きとなるのは、今年は11月2日に米中間選挙が実施されることが影響しているようです。このグラフを見る限り、NYダウの堅調な流れは11月中旬ころまで続きそうです。

 また、今年の5月くらいからNYダウとユーロ・ドルはよく似た動きを続けており、連動性が高いと言えます。さらに豪ドル・ドルとNYダウも連動性が高く、これらの通貨はNYダウの堅調な動きが続く間は、上昇基調で推移する可能性が高そうです。



2010年10月25日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

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