FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > ドル・円は一段の円高懸念残る、FOMC待ち

外為マーケットコラム

ドル・円は一段の円高懸念残る、FOMC待ち

 10月最終週は、ユーロ・ドルは次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)に対する思惑が交錯して、高値圏でのもみ合いが続いて、おおむね1ユーロ=1.40ドルを下回る水準で推移しました。ドル・円は1ドル=80〜81円台での推移が続いています。

【ユーロ・ドルの動向はFOMC次第】
 ユーロ・ドルは、1.40ドル近辺では上値重く、もみ合いで推移しています。11月2〜3日に開催されるFOMCで、米国債の買い入れを軸とする追加金融緩和の規模に注目が集まっています。

 米長期国債は、10月上旬までFOMCでの買い入れを見込んで上昇(金利は低下)していましたが、国債の需給の悪化やFOMCを控えての利益確定の売りなどもあり、価格は軟化(金利は上昇)していました。

 ユーロ・ドルは米国の長期金利の低下に歩調を合わせて上昇してきたものの、米長期金利が一時期と比べて上昇したこともあり、上値を抑えられる格好となりました。

 ユーロ・ドルの動向は、今週のFOMCの結果に左右されることとなりそうです。市場関係者からは、長期国債の買い入れ額を5,000億ドルとか2兆ドルといった試算が出ており、FOMCを前に国債の買い入れ規模について様々な思惑が交錯して、為替相場を高下させています。

 仮に市場予想を大きく上回る規模の買い入れとなれば、米国の長期金利の再度の低下が見込まれるため、ユーロ買い/ドル売りにつながり、ユーロ・ドルは10月15日の高値1.4159ドルを超えて、一段と上昇することとなりそうです。逆に国債買い入れが予想外に小さい規模であれば、1.35ドルへ向けてドル高が進む可能性が高まりそうです。

 11月第1週は、FOMCの他にISM非製造業景況指数(1日)、米中間選挙(2日)、豪政策金利(2日)、英国や欧州中央銀行(ECB)の政策金利(4日)、米雇用統計(5日)など、注目度の高いイベントや経済指標などの発表があります。特に米国の経済指標が好転しているようだと、これまでのドル売りの流れが終息して、ドル高に転じる可能性が出てきそうです。

【ドル・円は一段の円高懸念消えず】
 ドル・円は、10月27日にドルの買い戻しが進んで、1ドル=81円台後半まで円安が進みました。ただ、戻り歩調は続かず、その後は再び円高に振れました。また、11月1日は午前9時過ぎに81円台半ばまでいきなり円安に振れましたが、一時的な動きにとどまっています。

 ドル・円もFOMCに左右されそうですが、80〜82円前後での推移が続くこととなりそうです。一段の円高への懸念は消えておらず、ドル売りの動きが加速すると、1ドル=80円を割り込み、1995年4月19日の79.75円付近まで円高が進む可能性は残されています。野田財務相は「必要なら断固とした措置を取る」という発言を繰り返しており、80円割れなら円売り介入が実施される可能性が高まるでしょう。

 このため、ドル・円は80円割れがあっても一時的なものにとどまりそうです。とはいえ、80円割れの後に若干上昇しても、円安トレンドへ転換するような状況ではありません。82円近辺まで円安に振れても、輸出筋の売りなどに押されて、上値を抑えられることとなりそうです。

【豪ドル・円、ユーロ・円は11月以降は円安に振れやすい】
 グラフをご覧下さい。ドル・円、豪ドル・円、ユーロ・円の3通貨が月別に陽線になった比率を2000〜2009年の10年間にわたって集計してあります。月足が陽線というのは始値より終値が高いということです。陽線確率が大きいと言うことは円安に振れやすいということです。逆に陽線確率が小さいということは円高に振れやすいということを示しています。

 11月の陽線確率ですが、ドル・円は40.0%とやや円高になりやすいのですが、ユーロ・円と豪ドル・円は70.0%と円安に振れやすくなっています。12月はドル・円は50.0%と中立なものの、豪ドル・円は80.0%、ユーロ・円は90.0%と11月と比べて一段と円安に振れやすくなっています。

 上記の点から考慮すると、11月以降、円安を期待して仕掛けを行うなら、ドル・円を買うよりもユーロ・円や豪ドル・円を買った方が統計上は有利になると言えそうです。年内は豪ドル・円やユーロ・円は押し目があれば、買いのチャンスとなりそうです。



2010年11月1日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。