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外為マーケットコラム

ドル・円はもみ合い後に一段と円安進行か

 11月第3週は、ユーロ・ドルはアイルランドの財政不安や米長期金利の上昇から、一時1ユーロ=1.35ドル割れまで下落しました。その後、アイルランドの財政不安の後退から、安値からは値を戻しています。ドル・円は米長期金利の上昇などから1ドル=83円台まで上昇しています。

【ユーロ圏の債務問題に左右される展開】
 ユーロ・ドルはユーロ圏の債務問題、特にアイルランドの財政問題に左右されやすくなっています。16日までは悲観的な見方が強く、ユーロ・ドルは1ユーロ=1.35ドルまで下落したものの、17日にはアイルランド支援策の合意は近いとの見方が台頭して下げ止まりを見せ、その後は戻り歩調にあります。

 また、17日に発表された米経済指標も10月の消費者物価総合指数の上昇率が前月比0.2%と市場予想を下回り、10月の住宅着工件数が前月比で11.7%減少するなど、ドル売りにつながる要因となりました。なお、米経済指標は18日のフィラデルフィア連銀景気指数や新規失業保険申請件数が良好な結果となり、市場心理は好転しています。

 アイルランド政府が21日、同国の銀行セクターと財政の問題に対処するため、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に支援を要請しました。支援策をめぐる協議がまとまるには数週間かかるようですが、ひとまずアイルランド問題への懸念は後退しそうで、ユーロ・ドルは1.37〜1.38ドル前後へ戻りを見せることとなりそうです。

 ただ、その水準まで戻しても、ポルトガルやスペインなど他のユーロ圏諸国に債務問題が波及する可能性があることや、米国の経済指標が良好となり、米国の長期金利が上昇を続ければ、ユーロ・ドルは再び1.35ドルを割り込み、1.32〜1.33ドルへ向けて下落するとみられます。

【ドル・円はもみ合い後に再び上昇か】
 ドル・円は、欧州の債務懸念や米長期金利の上昇によるドルの買い戻しの動きから、一時1ドル=83円台後半まで上昇しました。ただ、上昇ペースが速かったこともあり、83円乗せ後は頭打ちとなっています。

 5月5日を起点とする下降トレンドラインを上にブレークしており、一目均衡表の雲に突入しています。20日移動平均とのかい離率が2%を超えており、短期的な過熱感はあるものの、一目均衡表の雲を上に抜けると85円乗せが視野に入ってきます。

 アイルランドの財政不安が遠のき、ユーロ買い/ドル売りの動きに転じるようなら、ドル・円が再び円高に振れるケースも想定されます。その場合も80円を割り込むような円高にはならないでしょう。

 仮に円高に振れても、一時的なものにとどまり、もみ合い一服後に85円へ向けて、一段と円安に振れる可能性が高いとみられます。

【豪ドル・円は年末に向けて一段高の可能性】
 豪ドル・円の季節的な動きを確認してみましょう。青は過去10年間の豪ドル・円の季節的な動きを指数化したグラフです(左軸)。緑は今年の豪ドル・円の値動きです(右軸)。9月の一時期を除くと6月以降は過去のパターンに近い動きを見せています。

 最近の豪ドル・円はもみ合いとなっていますが、8月に比べて水準を引き上げており、おおむね過去の季節性に近い動きを見せていると言えます。中国の金融引き締めが豪州の経済や豪ドルの動向に影響を与える可能性はありますが、豪州の景気は先進各国と比べて良好であり、堅調な流れは続きそうです。

 このため、過去の季節性の通り、豪ドル・円は年末にかけて上昇基調で推移する可能性が高そうです。この通り上昇するようなら、現在の80円台前半から、一段と水準を引き上げて、85円付近あるいは80円台後半までの上げが期待できそうです。



2010年11月22日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

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