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外為マーケットコラム

ドル・円は弱含みで推移か

【ドル・円は上値の重い推移となりそう】
 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が18日に米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げました。この後、対主要通貨でドルは軟調に推移しています。

 また、欧米市場での株の上昇、金や原油などの商品価格も上げていることからリスク指向が高まり、ドルが対ユーロや対豪ドルで売られています。その影響でドル・円も上値重く推移しています。

 米国株は堅調に推移しているものの、ユーロ圏での債務危機への懸念や米国のさえない経済統計などから、4月中旬以降は米長期金利が低下傾向にあり、米10年債利回りは3.40%割れまでに低下しています。

 また、26〜27日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、6,000億ドルの国債買い入れプログラムは最後まで実施する方針が示されそうです。そうなると、今後も米10年債利回りは3.30〜3.50%台での推移が見込まれ、あまり目立った上昇はないでしょう。

 今はドルが売られやすい地合いとなっており、米長期金利も大幅な上昇が見込みにくいことから、ドル・円は上値重く、円高基調で推移しそうです。予想レンジは80〜83円台となりますが、80円接近では介入懸念から下げ渋るとみられます。

【ECBの追加利上げ観測と債務問題のせめぎあい】
 ユーロ・ドルはギリシャの債務再編への懸念から、18日には一時1ユーロ=1.41ドル台半ばまで下落しました。ただ、欧州中央銀行(ECB)による追加利上げ期待は根強く、翌日以降は再び上昇に転じています。

 この間、ギリシャの債務問題は解決に向けて特に進展があったわけではありません。ポルトガル、アイルランド、スペインの国債利回りは上昇を続けており、引き続き予断を許さない状況です。ギリシャは債務再編が避けられず、ポルトガルも欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)の支援なしには財政は危機的な状況に追い込まれるとの見方が広がっています。

 なお、ECBのトリシェ総裁、シュタルク専務理事、ECB理事会のメンバーであるウェリンク・オランダ中銀総裁などが、インフレを警戒して追加利上げを示唆するような発言をしています。ECB当局者が事あるごとにインフレ警戒を口にしており、これが追加利上げ観測の高まりにつながり、ユーロは買われやすい地合いとなっています。

 ECBとしては金利引き上げとともにユーロ高により、原油高を中心とする輸入物価インフレを抑えたいとの政治的な意図が見え隠れします。ユーロが下げると、ECBの当局者は「インフレ警戒と追加利上げ」を示唆するコメントを出して、ユーロを高値誘導することを繰り返すこととなりそうです。

 これまでもそうであったようにギリシャやポルトガルの債務問題が根強く残るものの、ECBによる利上げ期待が勝っていることから、ユーロ・ドルは引き続き堅調な推移を続けることとなりそうです。ただ、上昇が続いてきたことから、1.44〜1.46ドル台で足踏みした後、1.47〜1.48ドル台へ向けて上昇しそうです。

【豪ドル・円の季節性 5月下旬にかけて下落か】
 豪ドル・円は東日本大震災や原発事故の影響で3月17日に1豪ドル=74円台半ばまで円高に振れたものの、その後は大きく上昇して、4月11日には90円に達しました。90円台は維持できず、その後はやや上値重く推移しています。個人投資家に人気の高い豪ドル・円について、季節性を参考に今後の動向を予測してみます。

 青いグラフは2001〜2010年の過去10年間の値動きを指数化したもので、赤は今年の豪ドル・円の相場です(青が左軸、赤が右軸)。これを見る限り、3月以降の豪ドル・円の動きは過去の値動きを踏襲しています。3月の中旬に値を崩した後、4月にかけて急反発しているところは過去の値動きそのものです。

 青のグラフはあくまでも過去のデータであり、ここ1カ月ほどの値動きが過去の値動きに近いからといって、今後も同様の動きになるとは限りません。ただ、今後の動向を予想する上では参考材料となりそうです。

 過去の季節性を当てはめて考えると、4月中は高値圏で上値の重い動きとなり、4月の下旬から5月にかけては下落する傾向があります。最近の価格水準に当てはめて考えると、90円付近では上値を抑えられ、5月下旬にかけて82〜83円前後まで下落するといった展開となりそうです。



2011年4月25日

(オーバルネクスト/佐藤 昌彦)

株式会社オーバルネクスト 情報企画グループ 主任研究員 佐藤 昌彦

担当
為替、日経、商品先物市場
信条
ファンダメンタルズによる解説だけでなく、データの統計的な分析や、サヤ取りなどにより、なるべくリスクを抑えて、投資家の方が優位性を持てるような情報の提供を心がけています。
経歴
1994年にゼネックス(現オーバルネクスト)入社。現在、主任研究員。為替・金融・コモディティのアナリストとしてマーケットの分析・記事の執筆作業に従事。現在は為替や日経の分析記事の執筆が中心。データの統計的な分析を得意としており、日経平均、ドル・円、ユーロ円など為替市場の日中足を用いた分析記事の執筆も担当。

株式会社オーバルネクスト

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