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外為マーケットコラム

日経平均株価次第で1ドル=100円割れも

【1ドル=103円台の取引は短命に終わる】
 米連邦準備制度理事会(FRB)バーナンキ議長は今月22日の議会証言で、「時期尚早の引き締めは景気減速や腰折れのリスクになるとし、必要に応じて緩和政策続ける」と改めて表明したが、年内の量的緩和の縮小にも言及した。それを受けてドル・円は22日のニューヨーク市場で1ドル=103.73円まで上昇した。しかし6−9月の米経済統計を見極めるまで出口戦略は不透明なため、103円台での取引は短命に終わり、23日から急反落となり、24日の海外市場で100.64円まで下落した。27日の東京時間の午前中に100.90円台を試し、今週は100円前後までドル安・円高が進む可能性があろう。

 週明けの日経平均株価は午前中、大幅安となっている。日経平均株価がさらに利食い売りが出て、今月7日にチャート上で空けたギャップ(窓)の下限である13,780円まで下落し、窓を埋めると、円の買い戻しに拍車がかかり、ドル・円は1ドル=100円割れの可能性はあるとみる。ドル・円の予想レンジは1ドル=99.50〜103.50円。

【米GDP改定値に注目】
 22日に1ドル=103円台をつけた時の25日移動平均線からの乖離率は約3.5%に拡大し、やや買い過剰感があり、修正安局面が近いとみられたが、23日の東京時間の昼前に修正安局面を迎えることになった。

 23日の午前中にHSBCが発表した5月の中国購買担当者景況指数(PMI)速報が事前予想の50.4を下回り、49.6となり、7カ月ぶりの低水準となったこと、国内長期金利の上昇でそれまでの円安、株高の流れから円高・株安の流れになった。日経平均株価は23日だけで1,000円以上の急落となり、ドル・円相場は23日の欧州時間取引序盤で100.80円まで下落した。ただし100円の節目が支持線として意識され、25日移動平均線が通る水準を一度も割り込んでいない。1ドル=100円が強い支持線として意識されるとみるが、ニューヨーク市場の終値ベース100円を割り込んだ場合、今月9日の安値98.60円まで下落する可能性が出てくる。

 FRBは夏季の経済指標、株式市場の動向を見極めて出口戦略を練るとみられる。雇用統計や週間新規失業保険申請件数など米労働市場に関する経済指標には引き続き注意が必要だ。目先は30日に発表される第1四半期国内総生産(GDP)改定値が注目される。大方の事前予想は前期比/年率+2.5%である。

一方、ユーロ・ドルは17日に約1カ月半ぶりの安値となる1ユーロ=1.2793ドルまで下落したが、1.28ドル水準は長続きせず、21日に1.29ドル台に反発した。22日はバーナンキ議長が量的緩和に言及したことで1.30ドルまで反発した。23日に発表された5月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は、総合が47.7、製造業が47.8となり、いずれも事前予想を上回った上、前月よりも改善を示したが、米国の経済指標と比較すると、弱い指標が多いのは明らかだ。 ファンダメンタルズ要因から判断し、主要通貨を強い順に並べると、ドル、円、ユーロとなる。

今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。
28日 米3月S&P/ケースシラー住宅価格指数
    米5月消費者信頼感指数
29日 日本4月小売業販売額
    独5月雇用統計
    独5月消費者物価指数
    カナダ銀行(BOC)政策金利
30日 豪4月住宅建設許可件数
    スイス第1四半期国内総生産(GDP)
    カナダ第1四半期経常収支
    米第1四半期国内総生産(GDP)改定値
    米第1四半期個人消費改定値
    米新規失業保険申請件数
    カナダ4月鉱工業製品価格
31日 日本4月消費者物価指数、日本4月勤労者世帯家計調査
    日本4月雇用統計、日本4月有効求人倍率
    日本4月鉱工業生産指数
    スイス5月KOF先行指数
    ユーロ圏5月消費者物価指数速報値
    ユーロ圏4月雇用統計
    米4月個人所得・個人支出
    カナダ第1四半期国内総生産(GDP)
    米5月シカゴ購買部協会景気指数
    米5月ミシガン大学消費者信頼感指数
1日  中国製造業購買担当景気指数



2013年5月27日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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