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外為マーケットコラム

今後も強い米経済指標が続けば1ドル=103円台目指す展開か


 7月第1週のドル・円相場は堅調に推移し、2日のニューヨーク市場の取引の序盤で1ドル=100円の節目を試し、100.72円まで上昇した。3日以降も堅調に推移した。5日に米労働省から発表された6月の米雇用統計は失業率が前月比変わらずの7.6%、非農業部門雇用者数は前月比19万5,000人増となり、事前予想の16万5,000人を大幅に上回った。4、5月分が上方修正されており、米労働市場の改善が示され、量的緩和の年内縮小観測が一段と強まった。その結果、ドル・円は1ドル=101.20円台に上昇した。週足は3週連続の陽線引け。6月27日に25日移動平均線を上抜いた後は一度も25日移動平均線を下回っておらず、中長期上昇トレンド形成局面に入ってきたとみている。当面は100円の節目を支持線にした値固め局面だが、今後も強い経済指標が続くようならば、5月22日につけた高値103.73円を目指す展開か。今週の予想レンジは1ドル=100〜103.75円。

【米国・欧州間で景況感格差広がる】
 4日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利は0.50%に据え置きとなった。理事会終了後にECBドラギ総裁が政策金利は長期間にわたり、現在と同水準か、それより低い水準であり続けるだろうと発言し、低金利政策は今後も続きそうだ。5月のユーロ圏失業率が12.2%となり過去最高となったことや、ポルトガルの政局の不透明感から同国の国債の利回りが急上昇し、欧州の債務不安が再燃しており、ユーロは売られやすい。一方、米国は6月の米ISM製造業景況指数が50.9となり、事前予想(50.5)を上回った。3日に発表された6月の米ADP雇用統計は雇用者数の増加は前月比18万8,000人増となり、事前予想の16万人増を大幅に上回った。また週間新規失業保険申請件数は34万3,000件で事前予想の34万5,000件増を下回った。5日に発表された6月の雇用統計が強気になったことで米労働市場の改善傾向が裏付けられ、ドル高となり、ユーロ・ドルは5月17日以来の安値となる1ユーロ=1.2803ドルまで下落した。欧州と米国間で景況感の違いが鮮明になっており、ユーロ安・ドル高の動きは継続か。ユーロ・ドルは1ユーロ=1.28ドル割れとなれば、4月4日の安値1.2744ドルを目指す展開か。その場合、ドル・円は1ドル=103円を目指す流れとなることを予想。

【CMEで投機家は円売り姿勢を強め円安に傾きやすい展開か】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は通常、毎週金曜日の午後にその週の火曜日の商品先物、通貨先物の建玉明細を発表するが、今回は4日が米国独立記念日で1営業日遅れの発表となり、8日の午後に発表する。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は先月27日辺りから再度拡大しているとみられる。ファンドが円売り姿勢を強めており、円安が進行しやすい環境である。10日に先月18、19日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の記事録が公開される。その内容に対してのファンドの反応に注目したい。

今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。
8日  日本5月経常収支
    独5月貿易収支、独5月経常収支
    独5月鉱工業生産指数
9日  中国6月消費者物価指数、中国6月生産者物価指数
    英5月鉱工業生産指数、英5月製造業生産指数、英5月貿易収支
10日 中国6月貿易収支
    独6月消費者物価指数
    米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録
11日 日本5月機械受注高
    豪6月雇用統計
    日銀金融政策決定会合(10〜11日)・金融政策発表
    米新規失業保険申請件数
    米6月財政収支
12日 豪5月住宅ローン許可件数
    日本5月鉱工業生産指数
    ユーロ圏5月鉱工業生産指数
    米6月生産者物価指数
    米7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値



2013年7月8日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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