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外為マーケットコラム

FOMC、米GDP、ECB金融政策に注目


 7月第4週のドル・円相場は1ドル=100.50円水準で頭打ちとなり、週後半に軟化した。26日に1ドル=97.90円台に下落し、7月のレンジ相場の下限にあたる98.21円を割り込み、約1カ月ぶりの安値をつけた。25日移動平均線が通る99.50円水準を下回っており、強気ムードが後退した。25日に発表された20日までの週の米週間新規失業保険申請件数が34万3,000件となり、事前予想の34万件を上回ったことで米量的緩和の早期縮小観測が後退したことがドル売り要因になった。

 今週は30、31日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催、31日に第2四半期の米国内総生産(GDP)速報値、2日に7月の米雇用統計の発表があり、米量的緩和政策の出口戦略に関して思惑が交錯しそうだ。ドル・円は29日の東京時間の午前中に1ドル=97.60円台を試し、1ドル=98円〜101円のレンジ相場から本格的な下放れの兆しを見せている。今週は、上記したFOMC、米GDP速報値以外にも31日にADP雇用統計の発表、8月1日には中国物流連合会から7月の中国・製造業購買担当者景況指数(PMI)とHSBCから同PMIの確報、同月の米新車販売台数の発表がある。欧州では1日に欧州中央銀行(ECB)の理事会の開催、金融政策の発表がある。材料が豊富でボラティリティ(値動き幅)が高まる可能性はある。値位置は前週から切り下がっているが、予想レンジは1ドル=96円〜100円と広めにしたい。

【米経済統計はおおむね強気】
 6月の米新築住宅販売件数は前月比+8.3%の49万7,000件(季節調整済み、年率換算)と事前予想の+1.7%増の48万4,000件となり、2008年5月以来、約5年ぶりの高水準となり、3カ月連続の増加となった。同月の米耐久財受注(総合)は前月比+4.2%で大方の事前予想の同+1.4%を大幅に上回った。新規米週間新規失業保険申請件数が事前予想を上回ったが、それ以外の米経済指標はおおむね強気であった。今週は第2四半期の米GDPと7月の雇用統計に注目が集まる。

【CMEは投機家が円を売り越し増も25日以降は買い戻し】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が26日に発表した23日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅はさらに拡大し、87,496枚となった。7月に入り、売り越し増のペースは鈍化しているが円売り方針が続いた。ただし25日に99円割れとなった後は買い戻しを強いられ、円の途転買いの動きもあったとみられる。まだ大幅な円売り越しに変わりはないが、米GDP速報値、FOMCの結果次第ではさらにドル安・円高が進むとみられ、円の買い戻しが加速する可能性はある。

【1日にECBドラギ総裁が記者会見】
 ユーロ・ドルは26日に6月20日以来の高値となる1ユーロ=1.3300ドルまで上昇した。7月のユーロ圏購買担当者景況指数(PMI)速報は製造業が50.1となり、事前予想の49.1を上回った。サービス業は49.6(事前予想 48.7)、総合は50.4(事前予想49.1)となり、それぞれ事前予想を上回った。またドイツのifo経済研究所が発表した7月の独景況感指数は106.2となり、前月の105.9から上昇し、大方の事前予想106.1を上回った。景気指標の改善を受け、ユーロが買われた。今週は30日に欧州委員会から7月の経済信頼感・企業景況感指数、31日には6月のユーロ圏の雇用統計の発表がある。8月1日には欧州中央銀行(ECB)理事会があり、金融政策が発表される。ECBのドラギ総裁の記者会見が予定されており、記者会見の内容次第ではユーロ・ドル、ユーロ・円の動きが大きくなる可能性がある。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。
29日 日本6月小売業販売額
    米6月中古住宅販売仮契約指数
30日 日本6月勤労者世帯家計調査、日本6月雇用統計、日本6月有効求人倍率
    日本6月鉱工業生産指数
    豪6月住宅建設許可件数
    独7月消費者物価指数
    米5月S&Pケースシラー住宅価格指数
    米7月消費者信頼感指数
31日 独7月雇用統計
    ユーロ圏7月消費者物価指数、ユーロ圏6月雇用統計
    米7月ADP雇用統計
    米第2四半期国内総生産(GDP)速報値
    米第2四半期個人消費速報値
    米7月シカゴ購買部協会景気指数
    米連邦公開市場委員会(FOMC)
1日  中国製造業購買担当景気指数
    中国HSBC製造業購買担当景気指数
    英中銀(BOE)政策金利
    欧州中央銀行(ECB)政策金利
    ドラギECB総裁記者会見
    米新規失業保険申請件数
    米7月ISM製造業景況指数
2日  豪第2四半期生産者物価指数
    ユーロ圏6月生産者物価指数
    米7月雇用統計
    米6月個人所得・個人支出
    米6月製造業受注指数



2013年7月29日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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