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外為マーケットコラム

レンジ相場内ながらやや強含みか、29日発表の米経済統計がカギ


 8月19日の週のドル・円相場はおおむね97〜99円の狭いレンジでのもみあいとなった。20日に1ドル=96.87円に下落したが、96円台での取引は長く続かず、20、21日は97円台での取引となった。22日は米週間新規失業保険申請件数が336,000件と事前予想の33万件を上回ったが、4週間移動平均の数字が330,500件と前週の332,750件から減少し、2007年11月以来、約6年ぶりの水準に改善したことを受け98円台後半に下落した。ドル高の流れは続き、23日の日本時間の夜9時過ぎに99.14円まで上昇したが、99円台での取引は10分程度に終わり、98円台半ばで取引を終えた。

 21日に米連邦準備制度(FRB)は先月30、31日に開催した米連邦公開市場取引委員会(FOMC)の議事録を公開した。次回9月17、18日開催されるFOMCで量的緩和策を縮小するという明確な方向性はうかがえず、9月6日に発表される8月の米雇用統計の数字を見極めたうえで判断するとみられる。8月最終週から9月第1週目は米労働市場に関する経済統計次第ではあるが、米量的緩和の早期縮小の可能性が残り、株式市場は下値警戒感が強い展開か。今週のドル・円の予想レンジは1ドル=96〜99.50円。月足は先週19日時点では3カ月連続の陰線だったが、22日の上昇で陽線に転換している。25日移動平均線を約3週間ぶりに上抜いており、レンジ相場ではあるが、やや強含みの展開か。米4−6月期国内総生産(GDP)改定値、同期の米個人消費改定値、並びに米週間新規失業保険申請件数の発表がある29日がカギを握る日になるとみる。円サイドからは消費税の増税の動向がカギだ。26〜31日に集中点検会合が開かれ「国民生活・社会保障」など4つのテーマに分けて、59人の有識者・専門家から、直接意見を聞く予定である。消費税の増税の行方は、日本株と円相場に大きく影響するとみられ、議論の行方を確認したい。

【新興国通貨市場からユーロ資産に回帰か】
 22日にHSBCは8月の中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)速報を発表し、大方の事前予想48.2を上回り、50.1となった。またマークイットが発表した同月のユーロ圏の製造業のPMIが事前予想の50.7を上回る51.3となった。またサービス業も事前予想の50.2を上回る51.0となった。中国、ユーロ圏のPMIが不況と好況の分岐点である50を上回ったことで景況感が改善を示した。中国、欧州の景気回復を示す指標が出たが、インドルピーが対ドルで最安値を更新、ブラジル、インドネシア、マレーシアなどの新興国通貨が下落するなど、リスクが高い通貨への投資を回避するムードが強い。

 ユーロ・ドルは20日に約半年ぶり高値となる1ユーロ=1.3452ドルまで上昇した後、21日に反落もユーロ圏のPMI改善に支援され、下値堅く推移し、新興国通貨市場に流れていた資金がユーロ資産に回帰する動きもあるようだ。

【CMEの円の売り越し減も21日以降は売り姿勢を強める展開か】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が23日に発表した8月20日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は71,721枚となった。直近で最大の売り越しとなったのは7月23日の87,496枚。4週連続で売り越し幅が減少したが、21日以降は円売りの動きが強まったもよう。再度、投機家が売り姿勢を強めると、100円の節目を意識する展開もありえよう。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。
26日 米7月耐久財受注
27日 独8月ifo景況感指数
   米6月S&Pケースシラー住宅価格指数
   米8月消費者信頼感指数
28日 米7月中古住宅販売仮契約指数
29日 独8月雇用統計
   独8月消費者物価指数
   米4−6月期国内総生産(GDP)改定値
   米4−6月期個人消費改定値
   米新規失業保険申請件数
30日 日本7月勤労者世帯家計調査、日本7月雇用統計
   日本7月有効求人倍率、日本7月消費者物価指数
   日本7月鉱工業生産指数
   スイス8月KOF先行指数
   ユーロ圏7月雇用統計
   ユーロ圏8月消費者物価指数
   カナダ4−6月期国内総生産(GDP)
   米8月シカゴ購買部協会景気指数
   米8月ミシガン大学消費者信頼感指数



2013年8月26日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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