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外為マーケットコラム

FOMCと米ADP雇用統計の影響を受ける


 10月第4週のドル・円相場は1ドル=96.91〜98.48円のレンジで推移した。22日に発表された9月の米雇用統計で失業率が7.2%と8月の7.3%から0.1%低下したものの、非農業部門雇用者数は前月比14万8,000人増にとどまり、事前予想の同18万人増を大幅に下回った。予想されたほど米労働市場が改善されていなかったことを受け、米量的緩和政策の縮小観測の後退で97円台後半に下落した。23日の東京時間に中国金融市場で短期金利が7月以来の大幅上昇となったことから中国株を含むアジア株が下落し、リスク回避の動きが強まるなか、97円台前半に下落した。25日の東京時間には96.90円第に下落したが、欧米の株高から97円台半ばに反発した。今月8日の安値96.53円が支持線である。96.53円割れとなると、8月8日の安値95.77円を目指すチャートになろう。今週は29日から米連邦公開市場委員会(FOMC)が30日までの2日間の予定で開催される。金融緩和が継続されるかが注目される。30日には10月の米ADP雇用統計の発表があり、その数字も影響力が強いとみる。今週の予想レンジは先週よりやや下値を切り下げ、1ドル=95円台後半〜99円。

【米労働市場の改善スピード鈍化】
 24日に発表された19日までの米週間新規失業保険申請件数は35万件と事前予想の34万件を上回った。10月になってから発表された米新規失業保険申請件数は事前予想を上回る数字が続き、労働市場の改善スピードが鈍化している。来月7日に第3四半期の米国国内総生産(GDP)が発表されるが、事前予想では前年比+1.8%で第2四半期の同+2.5%から鈍化する見込み。来月8日に発表される10月の米雇用統計の数字が弱気となれば、 米量的緩和の年内縮小観測が一段と後退しそうだ。量的緩和の早期縮小観測が後退すれば、ドル安・円高が進みやすくなるとみる。

【ユーロ・ドルは1年11カ月ぶりの高値を更新】
 ユーロ・ドルは上伸。17日にレンジ相場を上放れたが、22日に発表された9月の米雇用統計を受け、米雇用拡大ペースに対する失望感の広がりや、量的緩和継続観測が強まったことなどを背景に、ほぼ一本調子で上値を切り上げる展開となり、25日には一時、2011年11月以来、1年11カ月ぶりの高値となる1ユーロ=1.3832ドルまで上昇した。24日に発表された10月のユーロ圏総合景気指数は51.5に低下し、事前予想の52.4を下回ったものの、欧州経済の回復期待が強くユーロ買いに拍車をかけている。

【大口投機家は円を買い戻しか】
 米商品先物取引委員会(CGTC)は建玉明細の発表を再開し、25日に今月1日現在の建玉明細を発表した。建玉明細が発表されるのは9月27日以来、約1カ月ぶりのことである。それによると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は82,324枚となり、9月24日現在の92,818枚から減少した。今月半ばにかけ、ドル・円が上昇基調となり、投機家はいったん円売りの動きを強めたとみられるが、が、22日以降はドル安となり、買い戻しの動きを強めており、円の売り越しは8万枚前後まで縮小しているとみられる。売り越しが8万枚割れとなれば、9月3日の79,761枚売り越し以来の低水準となる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

28日 米9月鉱工業生産指数・設備稼働率
   米9月中古住宅販売仮契約指数
29日 日本9月勤労者世帯家計調査、日本9月雇用統計、日本9月有効求人倍率
   日本9月小売業販売額
   米9月小売売上高、米9月生産者物価指数
   米8月S&P/ケースシラー住宅価格指数
30日 日本9月鉱工業生産指数
   スイス10月KOF先行指数
   独10月雇用統計
   米10月ADP雇用統計
   米9月消費者物価指数
   独10月消費者物価指数
   米連邦公開市場委員会(FOMC)
31日 ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
   豪9月住宅建設許可件数
   日銀金融政策決定会合・金融政策発表
   ユーロ圏9月雇用統計、ユーロ圏10月消費者物価指数
   米新規失業保険申請件数
   米10月シカゴ購買部協会景気指数
11月1日 第3四半期生産者物価指数
     中国製造業購買担当景気指数
     中国HSBC製造業購買担当景気指数
     米10月ISM製造業景況指数



2013年10月28日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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