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外為マーケットコラム

さらなる強気の米経済指標の発表があれば1ドル=100円台のドル高・円安に


 11月4日の週のドル・円相場は1ドル=97.59〜99.40円のレンジで推移した。6日までは98円台でもみあって推移したが、7日に発表された第3四半期の米国内総生産(GDP)が前期比+2.8%となり、事前予想の同+2.0%を大幅に上回ったこと、さらに8日発表の10月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比20万4,000人増となり、事前予想の同12万人増を上回ったことで99円台に上昇した。99円台をつけたのは9月27日以来、約1カ月半ぶりでテクニカル要因もドル買いに味方した。

 今週は14日に日本とドイツの第3四半期のGDP速報の発表がある。米経済統計は14日に米新規失業保険申請件数、9月の貿易収支、15日に11月のNY連銀製造業景気指数、10月の鉱工業生産・設備稼働率の発表がある。週後半に日米欧の経済統計を見極めながらの展開だが、さらなる強気の米経済指標の発表が出たうえ、日本、ドイツの経済指標が予想ほど良くなければ、景況感の差から1ドル=100円台に上昇する展開を予想。日本のGDPの事前予想は季節調整済みで前期比+0.4%、ドイツのGDPの事前予想は同+0.3%。 14日には米連邦準備理事会(FRB)の時期議長、イレイン氏の公聴会が開かれ、同氏の発言にも注目される。

 ドル・円は1ドル=100円の節目を突破すると、次ぎの高値目標は9月11日の高値100.61円となる。押し目のメドは25日間移動平均線が通る1ドル=98.15円水準。今週のレンジ予想は1ドル=98〜100.60円台とする。

【12月のFOMCで米量的緩和縮小の可能性高まる】
 米第3四半期GDP、10月の米雇用統計とも予想以上に強い数字となった。10月の米雇用統計は10月上旬に米政府機関が一時閉鎖されたこともあり、雇用者数の伸びが9月に比べ大幅に鈍化することが懸念されたが、予想に反して昨年12月以来の高水準となった。前日7日に発表された7−9月期・米国内総生産(GDP)速報値も予想以上の伸びを示しており、12月17−18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での量的緩和縮小の可能性が一段と強まることとなった。一時は年内の量的緩和の可能性は後退し、来年春までないのではとの見方が増えていた。

 ニューヨークダウは6日に15,750.29ドルまで上昇し、史上最高値を更新した。7日は押し目を形成したが、8日には米労働市場が予想外に好調なことを好感し、大幅高となり、15,764.29ドルまで大幅高となり、6日に続く史上最高値更新となった。ドル資産に投資資金が流入しやすく、ニューヨークダウの高値更新が続けば、ドル・円は1ドル=100円の節目突破に向けて追い風となろう。

【ECB金利引き下げでユーロ安】
 ユーロ・ドルは7日に1ユーロ=1.3294ドルまで下落し、9月13日以来の安値をつけた。7日に欧州中央銀行(ECB)が大方の予想に反して政策金利を従来の0.50%から0.25%に引き下げたことを受け、ユーロは急速に下落した。ユーロは対円でも7日に1カ月ぶりの安値となる1ユーロ=131円台に下落し、独歩安の展開となった。ユーロ・円は7日に131.17円まで下落した後、132円台に小反発しているが、反発力は弱いとみる。

 5日に欧州委員会はユーロ圏の2014年の経済成長率見通しを1.1%として、5月時点の1.2%から下方修正した。失業率見通しは従来の12.1%から12.2%に引き上げ、欧州経済に対し、厳しい見方が増えていたが、金利引き下げで景気支援策をとった。

【大口投機家は円の売り越し幅を増加か】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が8日に発表した今月5日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は73,792枚となった。10月29日現在の62,395枚からさらに拡大し、9月24日に92,818枚売り越しとなって以来の高水準を記録した。7日にドルが上放れる格好となり、円売り枚数は8万枚近くまで増加している可能性がある。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

12日 独10月消費者物価指数
    英10月生産者物価指数、英10月消費者物価指数、英10月小売物価指数
13日 日本9月機械受注高
    英10月雇用統計
    ユーロ圏9月鉱工業生産指数
    英中銀四半期インフレ報告
    米10月財政収支
14日 日本第3四半期国内総生産(GDP)1次速報
    日本9月鉱工業生産指数
    独第3四半期国内総生産(GDP)速報値
    英10月小売売上高指数
    ユーロ圏第3四半期域内総生産(GDP)速報値
    カナダ9月貿易収支
    米新規失業保険申請件数
    米9月貿易収支
    米連邦準備理事会(FRB)の時期議長、イレイン氏の公聴会
15日 ユーロ圏10月消費者物価指数
    米10月輸入価格指数
    米11月NY連銀製造業景気指数
    米10月鉱工業生産・設備稼働率



2013年11月11日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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