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外為マーケットコラム

米経済への信頼高まり1ドル=102円台に上昇も


 11月18日の週のドル・円相場は21日に抵抗線になっていた9月11日の高値1ドル=100.61円を突破し、101円台に上昇した。レンジ相場を上放れたことで22日に101.35円まで上昇し、一気に7月8日の高値101.55円に接近する流れになった。先週の当欄で100.61円を突破すると、101.55円を目指すとの見解を示したが、25日の東京時間の午前中に101.70円台に上昇しており、予想以上に早く101.55円を突破することになった。

 日本時間の21日の午前4時に先月29、30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、「数カ月内に資産購入縮小の可能性が高い。経済統計改善で米労働市場の改善がみられる」とされ、ドルの先高観が強まった。その日の東京時間から円安・ドル高が進行し、直近の高値を更新した。議事録で「米経済は引き続き緩やかなペースで拡大し、経済成長は上向く」と予想されたことで、米経済への信頼度が高まり、ドル買い意欲が強まった。今週は28日が米国のサンクスギビングデー(感謝祭)で仕掛けにくいが、下値は堅く、堅調に推移か。1ドル=102円台を試す可能性もあろう。今週の予想レンジは1ドル=99円台後半〜102円台前半。

【OECDは米経済成長率見通しを上方修正】
 FOMCの議事録で米経済の回復傾向が報告され、米金融資産への投資に対し、信頼度が高まっている。ニューヨークダウは連日の史上最高値更新となったが、22日の終値ベースで16,000ドル台を維持し、先高観がなお強い。米サンクスギビングデー(感謝祭)明けから始まるクリスマス商戦にも強気の見方が増えている。20日に発表された10月の米小売売上高は総合が前月比+0.4%、自動車除くと前月比+0.2%となり、事前予想の同+0.1%を上回り、好調な消費が示された。

 経済協力開発機構(OECD)は2014年の世界経済成長率見通しを前回の+4%から+3.6%に下方修正する反面、米国の経済成長見通しを前回の+2.8%から+2.9%に上方修正した。今後、発表される米経済指標や、来年の経済見通しが強気の数字になれば、さらにドルは買われやすくなろう。

【ドル・円は1ドル=100.61円が支持線か】
 先週の当欄で年末までのスパンでみた場合、5月22日の高値1ドル=103.73円を目指す展開としたが、その見解に変わりはない。25日移動平均線が通る1ドル=99.05円からの乖離率は2%台半ばでまだ買い過剰感はない。これまで抵抗線であった100.61円が逆に支持線となるとみられ、100.50円前後では下値が堅くなるとみる。支持線割れとなると、一時的に100円割れの可能性があるが、ドル買いの好機になるとみる。

【ユーロ・ドルは反発の欧米の景況感格差が上値圧迫要因】
 ユーロ・ドルは反発。今月8日から反発基調となり、20日には今月1日以来の高値となる1ユーロ=1.3579ドルまで上昇した。20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、数カ月内に資産購入縮小の可能性が示されると、急落となったが1.3400ドル水準で下げ渋った。ただ今月に入り25日移動平均線を一度も上抜いておらず、ドル高・ユーロ安の流れだ。21日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「ユーロ圏の景気回復は弱く、まだらでぜい弱、リスクは下向き」と発言している。ユーロと米国間での景況感の違いは明らかであり、ユーロの上値は重いとみる。

【大口投機家の円の売り越し幅が過去1年で最大に】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が22日に発表した今月19日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は112,216枚となった。12日現在の95,107枚から急増し、売り越し幅は過去1年で最大となった。売り玉が13万枚以上まで膨らみ、売り過剰感はあるが、利益確定の円の買い戻しによる円の反発力は限定的か。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

26日 日銀・金融政策決定会合議事要旨(10月31日分)
    米10月住宅着工件数・建設許可件数
    米9月S&P/ケースシラー住宅価格指数、米9月住宅価格指数
    米11月消費者信頼感指数
27日 英第3四半期国内総生産(GDP)改定値
    米新規失業保険申請件数、米10月耐久財受注、米10月個人所得・支出
    米11月シカゴ購買部協会景気指数
    米11ミシガン大学消費者信頼感指数
    米10月景気先行指数
28日 日本10月小売業販売額
    独11月雇用統計
    独11月消費者物価指数
29日 日本10月勤労者世帯家計調査、日本10月雇用統計
    日本10月有効求人倍率、日本10月消費者物価指数
    日本10月鉱工業生産指数
    スイス11月KOF先行指数
    ユーロ圏10月雇用統計
    ユーロ圏11月消費者物価指数速報
    カナダ第3四半期国内総生産(GDP)
1日  中国11月製造業購買担当景気指数



2013年11月25日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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