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外為マーケットコラム

米量的緩和縮小の発表で5年3カ月ぶりのドル高・円安局面に


 12月第3週のドル・円相場は1ドル=103円台前半で始まった後、小反落となり、17日に102.47円まで下落し、修正安局面を迎えた。102円台半ばで買い支えられた後、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明文発表待ちとなった。米東部時間の午後2時15分(日本時間19日、午前4時15分)に米量的緩和の縮小の決定が報告されると、ドル高となり、対円では1ドル=103円台後半に上伸し、日本時間の午前6時前には104円台に上昇した。20日に104.63円までドル高・円安が進み、104円台で3週目の取引を終えた。

 ドル高、円安に拍車がかかり、約5年3カ月ぶりのドル高・円安局面となった。今週はクリスマスウィークで前半は欧米市場関係者の参加が少なく、修正安の可能性がある。当面は1ドル=103円台半ばへの修正安の可能性はあるが、年内に105円の節目に接近する上伸となる可能性はあろう。年内から年初にかけての予想レンジは1ドル=103.00〜105円台後半。

  【日米金融政策の方向性の違いでドル高・円安が進みやすい】
 米量的緩和縮小が決定したが、詳細は以下の通り。2014年1月から月間の資産購入規模を従来の850億ドルから750億ドルに縮小、内訳は米国債の購入を従来の450億ドルから月400億ドル購入へ縮小、住宅ローン担保証券を従来の400億ドル購入から月350億ドル購入に縮小される。また失業率が6.5%を大きく下回るまで異例の低金利継続、2013年の米国内総生産(GDP)は2.2−2.3%増、2014年は2.8−3.2%増と予想され、参加者の大半が2015年の初回利上げを予想したとのこと。一方、日本は20日の日銀の金融政策決定会合資金供給量を年間60兆─70兆円増やす金融緩和政策の現状維持を決定した。日米当局の金融政策の方向性の相違が確認されたことでドル高・円安が進みやすい環境である。18日に発表された同月の米住宅着工件数は11月の米雇用統計、小売売上高に次いで、強気の数字となった。季節調整済みの年率換算で109万1,000戸となり、前月比22.7%増となり、市場予測の平均95万戸を大幅に上回った。

【ユーロ・ドルはFOMC発表後に下落し2週間ぶり安値】
 ユーロ・ドルは軟調。18日のFOMCの声明文発表後に急落となり、20日には今月6日以来、2週間ぶり安値となる1ユーロ=1.3622ドルまで下落した。キール世界経済研究所がドイツは持続的な成長局面入りし、2014年の経済成長率が1.7%成長、2015年は2.5%成長となるとの見通しを示すなど、欧州経済に強気の材料もあったが、ドル買い、ユーロ売りの動きは避けられなかった。25日移動平均線が1ユーロ=1.3640ドル台に通っており、この水準を維持できないと、1.3500ドル台前半まで下落し、ユーロ安、ドル高に拍車がかかるであろう。

【大口投機家の円の売り継続、いったん買い戻し先行も年明け後に売り仕掛けか】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が20日に発表した17日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は10日現在の12万9,711枚から13万0,223枚まで増加した。18日からドル高・円安が進んでおり、売り越し幅は拡大し、3日現在の13万3,383枚の売り越しを上回る売り越しとなっている公算が高い。売り過剰感が強く、いったん利益確保の買い戻しが先行する可能性はあるが、年明け後は再度売り仕掛けの動きか。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

24日 米11月耐久財受注
   米10月住宅価格指数
   米11月新築住宅販売件数
25日 <クリスマス> 欧米市場は休場
26日 日銀金融政策決定会合議事録(11月20〜21日分)
   米新規失業保険申請件数
27日 日本11月勤労者世帯家計調査、日本11月雇用統計
   日本11月有効求人倍率、日本11月消費者物価指数
   日本11月鉱工業生産指数、日本11月小売業販売額



2013年12月24日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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