FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > 下放れの兆しも週後半は米雇用統計を意識か

外為マーケットコラム

下放れの兆しも週後半は米雇用統計を意識か


 2月最終週のドル・円相場は1ドル=101.50円台から102.60円台の狭いレンジでの取引となり、第3週のレンジから出ることなく、往って来いの展開だった。1ドル=102円を挟んでの取引だったが、28日にウクライナ情勢の緊迫化や中国人民元が一時、対ドルでの下落率が過去最大となったことから、リスク回避の動きに押され、一時、2月17日以来となる1ドル=101.56円まで下落し、下放れの兆しが感じられる商状となった。  こう着状態の続いた相場は次の相場へ移行するまでのエネルギー充電期間である。既に3週間以上、1ドル=101円台前半〜102円台後半でのレンジ相場を形成している。エネルギー蓄積期間が長いと、いったん動きだすと放れた方向に大きなトレンドを示すことが多い。

 3月第1週は5日に2月の米ADP雇用統計の発表があるのを皮切りに米労働市場に関する経済指標の発表が続く。1月の米労働市場は寒波の影響で雇用の拡大が鈍化していたが、再度、米労働市場が拡大傾向を示すかがカギとなろう。7日に米労働省から発表される2月の米雇用統計の事前予想は失業率が前月と変わらずの6.6%、非農業部門雇用者数は15万3,000人増で1月の同11万3,000人増から拡大見込み。

 ドル・円の予想レンジは1ドル=100.50〜102円台後半とする。

【イエレンFRB議長の上院証言は量的緩和の縮小の可能性を示唆】
 2月27日にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院銀行委員会での証言を行った。2月11日に下院金融サービス委員会での証言内容とほぼ同様で、量的緩和の縮小継続を示唆する内容となった。米経済が予想通り前進すれば債券購入は今秋終了へ、2014年と2015年の緩やかな経済成長と雇用回復を予測した。

 28日は昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)改定値が発表され、前期比2.4%増となり、事前予想の2.5%増を下回ったが、GDP改定値に対する反応は鈍かった。2月のシカゴ購買部協会景気指数が59.8(事前予想56.4)となり、予想外に上昇し、同月の米ミシガン大消費者信頼感指数確報値も81.6(事前予想81.2)に上方修正されたことからニューヨークダウがしっかり、ドル・円は一時1ドル=102.29円まで上昇したが、終盤にニューヨークダウの上げ幅縮小から101.60円台に軟化した。

 週明け3日にウクライナ情勢の緊張からリスク回避の動きが強まり、ドル・円は1ドル=101.20円台に下落し、ほぼ1カ月ぶりの安値をつけている。2月の米雇用統計の発表があり、週後半にドルが買われる可能性はあるが、週前半に1ドル=100円台後半から100.50円まで下落の可能性があるとみる。

【ユーロ・ドルは急反発し、年初来高値を更新】
 ユーロ・ドルは、2月27日まで軟調に推移したが、28日に急騰し、1ユーロ=1.3824ドルまで買われ、年初来高値を更新した。27日はドイツの2月の失業者数が3カ月連続で前月を下回ったことや、2月のユーロ圏景況感指数改定値が上方修正され、2011年7月以来の高水準となったものの、ロシアがウクライナに接する西部などで軍事演習開始を宣言するなどウクライナ情勢の緊張が一段と強まったことが嫌気され、一時、2月13日以来との安値となる1ユーロ=1.3643ドルへ下落した。しかし28日に2月のユーロ圏消費者物価指数が前月比0.8%上昇と事前予想の同0.7%上昇を上回ったことから、3月6日の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げ観測が後退したため、欧州市場からユーロの買い戻しの動きが進んだ。ドイツの失業数以外にもユーロの経済指標は景気回復を示す数字が多かった。24日に発表された2月の独Ifo企業景況感指数は111.3へ上昇し、事前予想の110.5を上回った。欧州委員会は25日に今年のユーロ圏成長率予測を従来の1.1%成長から1.2%に引き上げている。また3月の独消費者信頼感指数は8.5に上昇し、事前予想の8.2を上回った。テクニカル要因からは26日に急落し、長めの陰線を引き、27日には25日移動平均線を割り込む場面があったが、その日のうちに切り返し、週足は3週連続で陽線引けとなり、中期上昇トレンドを維持している。

【1ドル=101円、100.70円を試すと、大口投機家は円の買い戻しを先行か】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が2月28日に発表した25日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は2月18日現在の7万9,784枚から8万5,090枚まで増加した。しかし28日に1ドル=101.50円台に上昇したことで買い戻しが進んだとみられ、売り越し幅は8万2,000枚前後に減少か。101円の節目、支持帯の100.70円を試すと買い戻しが活発化しそうだ。

 シカゴ・ユーロ市場では2月18日現在、8,599枚の買い越しに転換し、25日現在、1万3,900枚まで買い越し幅を拡大した。28日に年初来高値をつける急騰となったことで、さらに買い越し幅は膨らんでいるとみられる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

3日  米2月ISM製造業景況指数
    米1月建設支出
4日  豪第4四半期経常収支
    豪1月住宅建設許可件数
    オーストラリア準備銀行(RBA)政策金利
    ユーロ圏1月生産者物価指数
5日  豪2月AiGサービス業指数
    豪第4四半期国内総生産(GDP)
    ユーロ圏1月小売売上高指数
    ユーロ圏第4四半期域内総生産(GDP)改定値
    米2月ADP雇用統計
    カナダ銀行(BOC)政策金利
    米2月ISM非製造業景況指数
    米地区連銀経済報告(ベージュブック)
6日  豪1月貿易収支
    豪1月小売売上高
    独1月製造業受注指数
    英中銀(BOE)政策金利
    欧州中央銀行(ECB)政策金利
    米新規失業保険申請件数
    米1月製造業受注指数
7日  日本1月景気動向指数
    独1月鉱工業生産指数
    カナダ2月雇用統計
    米1月貿易収支
    米2月雇用統計
8日  中国2月貿易収支



2014年3月3日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。