FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > 新興国への投資回避でドルとユーロ資産に投資資金が集まりやすい

外為マーケットコラム

新興国への投資回避でドルとユーロ資産に投資資金が集まりやすい


 3月第1週のドル・円相場は3日に1ドル=101.21円まで下落し、2月6日の安値に顔合わせしたが、4日から反発基調となり、6日の海外市場で過去1カ月間のレンジの上限1ドル=102.82円を突破し、1ドル=103.16円までドル高・円安が進んだ。7日には2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比17万5,000人増と事前予想(14万9,000人増)を上回ったことから1ドル=103.76円までドル高・円安が進み、1月23日以来の高値をつけた。高値を離れたが、終値ベースで1ドル=103円台で引けた。

 3月第2週は13日に2月の小売売上高、14日に3月のミシガン大消費者信頼感指数の発表がある。ニューヨークダウが上昇傾向を維持し、1万6,500ドル台まで上げ、1月21日以来の高値をつけ、米経済への信頼度が高まり、ドルが買われやすい環境だ。8日に発表された2月の中国の貿易統計が事前予想の145億米ドルの黒字に反して229億8,000万米ドルの赤字となった。中国経済への不安が強まり、新興国通貨への投資が回避されやすい環境のため、ドル、またはユーロ資産に投資資金が集まりやすく、ドル高・円安基調が継続される展開か。13日に発表される中国の2月の小売売上高、鉱工業生産高に注意したい。

 円サイドからは10日から11日に開催される日銀金融政策決定会合の結果と、11日の黒田日銀総裁の記者会見の内容が注目される。なお10日に発表された2013年第4四半期実質国内総生産(GDP)成長率速報は、前期比+0.2%(事前予想+0.2%)、前期比年率+0.7%(同+0.9%)となった。速報値から前期比、前期比年率とも下方修正されたものの、プラス成長は5四半期連続で10日の東京時間の午前中、円の下値は堅い。

 ドル・円の予想レンジは1ドル=101円台後半〜104円台半ばとする。

【ドル・円は下値堅く、6日から上伸】
 ドル・円は3日に直近の安値を更新したが、5日に発表された2月の米ADP雇用統計で就業者数が前月比13万9,000人増加となり、事前予想の15万5,000人増を下回ったが、大雪や寒波の影響による一時的な現象との解釈が多く、ドルは対円で1ドル=102.20円台でしっかり。むしろウクライナ情勢の緊張緩和によるリスク回避の動きの後退や日経平均株価の上昇などでドルの下値の堅さが印象付けられ、6日以降の上伸につながった。1ドル=105円の節目が中期的なターゲットになるが、ウクライナ情勢に不透明感があることや、18、19日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、一本調子にドル高、円安が進むことはないとみる。

【ユーロ・ドルは堅調、ユーロ域の景気回復期待でユーロ買い続く】
 ユーロ・ドルは堅調。6日に欧州中央銀行(ECB)の理事会で利下げが見送られ、理事会後の記者会見でドラギ総裁が2014年のユーロ圏インフレ率見通しを従来の1.1%から1%に下方修正、経済成長率予想を従来の1%から1.2%に上方修正したことが好感され1ユーロ=1.3872ドルまで急伸し、昨年12月27日以来の高値をつけた。7日はドラギ総裁が前日の理事会後の記者会見で、ユーロ域内のインフレ回復や景気の先行き拡大見通しを示し、追加緩和観測が後退したことが引き続き背景となり、欧州市場では一時、2011年10月31日以来、約2年5カぶりの高値となる1ユーロ=1.3915ドルへ値を伸ばした。ユーロ域の景気回復期待からユーロ買いの動きが強く、ユーロは対円でも上昇し、1ユーロ=143.79円までユーロ高・ドル安が進み、1月2日以来の高値をつけた。ユーロ圏の経済指標は3日発表の2月のユーロ圏製造業景気指数改定値が53.2となり、速報の53から0.2ポイント上方修正された。また6日発表の1月の独製造業受注指数が前月比1.2%上昇となり、事前予想の0.9%上昇を上回り、景気改善を示す数字が多かった。

【大口投機家はユーロ買い姿勢を強める】
 米商品先物取引委員会(CFTC)が3月7日に発表した4日現在の建玉明細によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のシカゴ・円の大口投機家の売り越し幅は2月25日現在の8万5,090枚から7万9,709枚まで減少した。しかし5日以降は円売りの動きが強まり、売り越し幅は9万枚近くまで膨らんでいるとみる。1ドル=103円台後半までドル高・円安が進むと、円売りがさらに増えそうだ。

 シカゴ・ユーロ市場では大口投機家の買い越し幅は2月25日現在の1万3,900枚から2万3,452枚まで拡大した。5日以降も買い越し姿勢をさらに強めているとみられる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

11日 日銀金融政策決定会合(10〜11日)・金融政策発表
    黒田日銀総裁記者会見
    独1月貿易収支、独1月経常収支
    英1月鉱工業生産指数、英1月製造業生産指数
12日 豪1月住宅ローン許可件数
    英1月貿易収支
    ユーロ圏1月鉱工業生産指数
    米2月財政収支
13日 ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
    日本1月機械受注高
    豪2月雇用統計
    中国2月小売売上高、中国2月鉱工業生産指数
    米2月小売売上高、米新規失業保険申請件数
14日 日銀金融政策決定会合議事要旨(2月17〜18日分)
    日本1月鉱工業生産指数
    独2月消費者物価指数
    米2月生産者物価指数
    米3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値



2014年3月10日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
為替、先物市場
信条
為替証拠金取引の拡大により、為替取引はより身近になりました。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の為替、商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

 オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を行っております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
詳しくはこちらをご覧ください

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。