FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > 米労働市場に関する統計強気もドル・円の上値重く方向性出ず

外為マーケットコラム

米労働市場に関する統計強気もドル・円の上値重く方向性出ず

 6月30日から7月第1週のドル・円相場は6月30日に1ドル=101.21円まで下落し、5月21日以来の安値をつけた。しかし1日に中国の景気回復期待などを背景にしたリスクオン(選好)の動きによる世界的な株式相場の上昇や、米長期金利の上昇などが下支えとなり反発した。3日は6月の米雇用統計が予想以上の強い数字となったことから1ドル=102円台前半に買い進まれたが、1ドル=102.26円で頭打ちとなった。4日は米国が独立記念日で市場参加者が少なく、狭いレンジでの取引となった。

 週足は4週間ぶりに陽線引けとなった。1ドル=102円水準に25日移動平均線が通っているが、1ドル=102円とび台で週末を迎え、まだ方向性がない。米国の労働市場に関する米経済指標が強気の数字が目立ったことを好感し、ニューヨークダウの史上最高値の更新が続き、ドル買いに安心感はあったが、対円では上値が重い展開だった。

 今週は9、10日に中国の経済統計があり、9日に先月16、17日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公開が注目材料だ。

 今週のドル・円の予想レンジは1ドル=101円台半ば〜102円台後半。

【米失業率は2008年9月以来の低水準】

 2日に発表された6月の米ADP雇用統計で6月の民間雇用者数は前月比28万1,000人増加と、事前予想の20万5,000人増を大きく上回っことで3日に米労働省から発表される同月の米雇用統計が米労働市場の改善を示す数字となる期待が強まった。

 米労働省発表の6月の雇用統計で失業率は2008年9月以来の低水準となる6.1%となった。前月の6.3%から低下し、大方の事前予想の6.3%を下回った。非農業部門雇用者数は同28万8,000人の増加と予想の21万5,000人増を上回った。また前月は同22万4,000人増となり、速報値の21万7,000人増から上方修正された。雇用統計が強気の数字となったことでニューヨークダウが史上初の1万7,000ドル台に乗せ、ドルの買い安心感が強まった。ドル・円は買い先行も1ドル=102.26円まで上昇したが、102.50円の節目を試す勢いはなかった。1ドル=102円台に上昇したため、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で円の売り越しを続けている大口投機家は円の売り玉を増やしたもよう。1ドル=102.50円の節目を上抜くと、6月4日の高値である1ドル=102.79円、103円の節目を目指すことになる。

 また1日にオートデータから発表された6月の米新車販売台数は前年同月比1.2%増の142万0,994台と好調を維持し、6月としては7年ぶりの高水準となった。1―6月期の累計の米新車販売台数は前年同期比4.3%増の816万3,924台。上半期としては2007年以来、7年ぶりに800万台超えとなった。

【中国製造業のPMI改善でリスクオンとなり株高に】

 中国の経済指標は、1日にHSBCが発表した6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値が50.7となり、昨年11月に記録した50.8以来の高水準となった。新規受注が急増し、7カ月ぶりに景気の拡大と縮小の節目である50を上回った。また同日発表の中国国家統計局と物流購買連合会が発表した同月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は51.0となり、前月の50.8から上昇し、強気を示唆した。指標改善を好感し、中国株式市場も強気ムードとなり、代表的指数である上海総合指数は1日に先月19日以来の高値となる2,052まで上昇し、終値で2,050の大台を維持した。2、3日も連日、直近の高値更新となり、リスクオンの動きに拍車がかかり、世界的な株高となった。

 今週は9日に同国の6月の消費者物価指数、生産者物価指数の発表、10日に同月の貿易統計の発表がある。

【ユーロ・ドルは反落、米独の労働環境の違いで】

 ユーロ・ドルは反落。1日に5月21日以来の高値となる1ユーロ=1.3700ドルまで上昇したが、6月の独失業者数が前月比9,000人増と2カ月続けて増加したことなどを嫌気し、1ユーロ=1.3670ドル台に軟化して引けた。2日以降は米労働市場の改善からドル買い・ユーロ売りとなり、4日に1ユーロ=1.3582ドルまで下落し、6月26日以来の安値をつけた。4日は5月のユーロ圏小売売上高指数が発表され、前月比変わらずで大方の事前予想の0.3%上昇を下回り、反発のきっかけをつかめず。週足は3週間ぶりの陰線引けとなり、25日移動平均線が通る1ユーロ=1.3604ドル割れで引け、複数のテクニカル要因が弱気展開を示唆した。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

7日 
   独5月鉱工業生産指数
   カナダ6月Ivey購買部協会指数
8日 
   日本5月貿易収支・経常収支
   独5月貿易収支・経常収支
   英5月鉱工業生産指数、英5月製造業生産指数
9日 
   中国6月生産者物価指数、中国6月消費者物価指数
   米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(6月17〜18日開催分)
10日 
   日本5月機械受注高
   豪6月雇用統計
   中国6月貿易収支
   欧州中央銀行(ECB)月報
   英5月貿易収支
   英中銀(BOE)政策金利
   米新規失業保険申請件数
11日 
   豪5月住宅ローン許可件数
   独6月消費者物価指数
   カナダ6月雇用統計
   米6月財政収支

2014年7月7日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。