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外為マーケットコラム

ドル・円はリスク回避で調整色強まり、116円前後まで下落の可能性あり

 1月5日の週のドル・円は、1ドル=118円台半ばで取引を終え、軟調な展開となった。5日に120円割れとなり、6日以降、120円台を回復することなく推移した。7日には米経済指標の悪化、ギリシャ情勢の先行き不透明感拡大や原油安などを背景にしたリスク回避の動きに加え、米株の下落で118円の節目に接近し、昨年12月16日以来の安値をつけた。8日に反発したが119.90円台で頭打ちとなり、上値の重さが示された。9日に米労働省から発表された昨年12月の米雇用統計は雇用情勢の改善を示す数字であったが、賃金の伸び悩みを嫌気し、ニューヨークダウが下落したことで再度118円台に下落した。25日移動平均線を割り込んで9日の取引を終え、週足は4週間ぶりの陰線引けとなり、調整色が強まったことを示すチャートとなった。

 今週は12日の海外市場でリスク回避の動きから原油安、株安で始まった。その流れが3連休明けの東京市場にも波及し、ドル・円は東京時間の午前中に1ドル=118円割れとなり、117円台後半に下落し、昨年12月17日以来の安値をつけている。

 今週は14日に昨年12月の米小売売上高の発表があるなど、連日、米経済指標の発表がある。足元の米景気を見極めながら、米利上げ時期の観測を背景に取引されそうだ。原油相場の動向やギリシャ情勢にも目を配る必要がある。

 1ドル=118円の節目を下抜いており、海外市場でも円の買い戻しが急速に進み、116円前後〜115円台後半までドル安・円高が進む可能性がある。

 予想レンジは1ドル=115円台後半〜119円台後半。昨年12月15日の安値115.55円から同月23日の高値120.82円までの上げ幅5.27円に対する半値押しにあたるのが118.20円水準。その水準を下抜いており、チャートは115.55円を目指す流れにある。先週も値動きが約2.50円あり、年が変わってからも高いボラティリティ(変動率)が継続しており、乱高下の可能性があろう。

【米労働市場改善示すも原油安によるリスク回避避けられず】

 ドル・円は調整局面入りした。5日以降もギリシャの政情不安などを背景にユーロ売りが続き、6日には原油安、加えて12月の米供給管理協会(ISM)発表の非製造業景況指数が56.2となり、6カ月ぶりの低水準に落ち込んだことで昨年12月17日以来の安値となる1ドル=118.03円まで下落し、118.50円台で引けた。

 7日から米労働市場に関する統計の発表が始まり、昨年12月の米ADP雇用統計は前月比24万1,000人増となり、事前予想の22万5,000人増、11月の同22万7,000人増(修正値)を上回った。ドル・円はこの数字を好感し、序盤に119.60円台に反発した。しかし午後2時に公表された昨年12月16−17日開催のFOMC議事録で利上げ開始の前倒し期待がやや後退し、119.10円台で引けた。

 8日は米労働省から発表された1月3日までの週間新規失業保険申請件数が29万4,000件と事前予想の29万件を上回ったが、前週の29万8,000件を下回ったことで119円台半ばに続伸し、119.60円台前半で引けた。

 9日は米労働省から昨年12月の雇用統計が発表され、失業率が5.6%となり、前月の5.8%から低下し、事前予想の5.7%を下回った。非農業部門雇用者数は前月比25万2,000人の増加し、事前予想の24万人増を上回った。しかし平均時給の伸び率が前月比0.2%低下となり、前月(0.2%上昇)から転じ、予想(0.2%上昇)を下回ったことで一時118.40円台に反落し、118.50円台で引けた。

 12日は原油安、株安から売り先行も118.10円で下げ渋り。かろうじて118円の節目を維持した。

【ユーロ・ドルは大規模な量的緩和観測から2005年12月以来の安値に下落】

 ユーロ・ドルは安値更新を継続し下値を模索した。7日に昨年12月のユーロ圏消費者物価指数速報値が前年同月比0.2%低下となり、事前予想(0.1%低下)を下回り、5年ぶりのマイナスに転じたことから、欧州中央銀行(ECB)が今月22日の理事会で大規模な量的緩和に踏み切るとの観測が一段と高まり、1ユーロ=1.1800ドル割れを試し、2005年12月7日以来の安値をつけた。

 8日は昨年11月の独製造業受注が前月比2.4%低下と事前予想の0.8%低下を下回ったことで22日の欧州中央銀行(ECB)理事会での大規模な量的緩和への期待感が一段と膨らみ、1.1750ドル台に下落し、連日、2005年12月以来の安値更新となった。9日から安値修正の動きとなり、12日の東京時間の午前中、1.18ドル台半ばで推移している。

【投機家の円の買い戻し活発化】

 米商品先物取引委員会(CFTC)が今月9日に発表した今月6日現在の建玉明細によると、シカゴ円(CME)市場で大口投機家の円の売り越し幅は、9万83枚となり、昨年12月30日現在の9万6,319枚から6,236枚の減少。7日以降も買い戻しが進んでいるとみられ、9日現在、8万7,000枚前後まで減少している可能性がある。依然として売り越し状態に変わりはなく、13日の東京市場から1ドル=117円台後半まで円高、ドル安が進んでおり、円の買い戻しが活発化する可能性がある。

 シカゴユーロ(CME)は1月6日現在、大口投機家の売り越しは16万1,040枚となり、昨年12月30日現在の15万2,219枚から8,821枚の増加となった。7日以降も下値模索が続くなか、取組高が増加しており、9日現在、16万5,000枚程度まで増加か。16万5,000枚程度まで増加しているならば、1カ月間で3万枚近くの増加となり、やや売り過剰感はあるが、投機家のユーロ売り姿勢に変わりはないとみる。1ユーロ=1.170ドル台への再度下落を見込んで、修正高局面では売り増すとみられる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

13日 
   英12月消費者物価指数、英12月小売物価指数、英12月生産者物価指数
   米12月財政収支
14日 
   ユーロ圏11月鉱工業生産指数
   米12月小売売上高、米12月輸入価格指数
15日 
   日本11月機械受注高
   豪12月雇用統計
   ユーロ圏11月貿易収支
   米1月NY連銀製造業景気指数
   米12月生産者物価指数、米新規失業保険申請件数
   米1月フィラデルフィア連銀景況指数
16日 
   独12月消費者物価指数改定値
   スイス11月小売売上高
   ユーロ圏12月消費者物価指数改定値
   米12月消費者物価指数
   米12月鉱工業生産・設備稼働率
   米1月ミシガン大学消費者信頼感指数
   米11月対米証券投資

2015年1月13日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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