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外為マーケットコラム

米FOMCと米経済統計次第で1ドル=120円に接近する可能性あり

 1月19日の週のドル・円は、1ドル=117円水準で下支えられる一方、118円台後半で上値が重くなり、もみあい相場となった。1週間の値動き幅が2円以下にとどまり、最近としては落ち着いた週だった。ユーロ・ドルが22日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会で量的緩和の導入決定を受け、一段安となり、2003年9月以来の安値をつけた。ユーロは対円でも2013年11月以来の安値まで下落し、全面安となった。

 中国の2014年の第4四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比7.3%となった。大方の事前予想の7.2%は上回ったが、2014年の年間の成長率は7.4%にとどまり、2009年第1四半期以来の低水準となった。2015年も鈍化傾向が続くことが予想され、世界経済の成長の足かせとなる可能性はある。しかしニューヨークダウが堅調に推移し、世界的に株式市場が安定した動きとなっていることからリスク回避の動きにつながらず、ドル・円はしっかりとした商状となった。ただチャートは25日移動平均線が抵抗線になり、まだ調整ムードが根強く残っている。

 今週は27、28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、米早期利上げ観測が再燃するかが注目される。米経済統計は30日に発表される昨年第4四半期の国内総生産(GDP)を含む、複数の経済統計の発表がある。25日に開催されたギリシャ総選挙で緊縮財政に反対する野党・急進左派連合(SYRIZA)が圧倒的勝利を収め、ユーロ経済に対し、一段と不透明感が強まっている。26日は東京時間の早朝からユーロが対ドル、対円ともに軟調に推移した。リスク回避要因だが、26日の欧米市場での反応が注目される。

 FOMC、米経済統計次第では1ドル=120円の節目に接近する可能性ありとみる。予想レンジは1ドル=116円台後半から120円前後と広めにとりたい。目先は25日移動平均線が通る118.90円水準を上抜くことができるかに注目したい。

【ドル・円はNYダウ上昇を好感し一時118.60円台に上昇も117円台に下落】

 ドル・円は19日に1ドル=116.90円まで下落したが、その日のうちに117.50円台に反発した。20日には日米金融政策の違いが再認識され118.80円に上昇した。21日は日銀が追加金融緩和を見送ったことで117.10円台に反落したが、安値を離れ、117.80円台で引けた。この日発表された昨年12月の米住宅着工件数は前月比+4.4%の108万9,000件で大方の事前予想の104万件を上回った。

 22日はECBが大規模な量的緩和政策に踏み切る景気刺激策を好感し、ニューヨークダウが250ドル以上の上げとなったことを好感し、118.60円台まで上昇し、ほぼ高値引けとなった。この日、米労働省から発表された1月17日までの週間新規失業保険申請件数は30万7,000件となり、事前予想の30万人を上回ったがドル売りにつながらず。

 23日は25日にギリシャ総選挙を控えていることや、米長期金利の低下から117.50円台に下落し、117.80円台で先週の取引を終えた。

【IMFは世界経済成長率予想を下方修正】

 22日に国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを発表した。2015年と2016年の世界経済成長率予想を下方修正し、2015年の世界成長率予想は昨年10月の3.8%から3.5%、2016年は4%から3.7%に下方修正した。

 原油の下落は個人消費や企業業績にとってメリットがある反面、デフレ要因にもなり、世界経済の成長の足かせにもなる。原油相場は依然として、国際指標価格であるニューヨーク原油WTIが50ドル割れ状態で低迷しており、注意が必要だ。

【ユーロ・ドルは大幅続落、ECBの量的緩和政策で】

 ユーロ・ドルは大幅続落。ユーロは、15日にスイス中央銀行が対ユーロでのスイスフラン上限(1ユーロ=1.20スイスフラン)撤廃と政策金利の一段の引き下げを発表したことで全面安となったのに続き、22日にECBのドラギ総裁が1兆1,000億ユーロ相当の量的緩和(QE)を表明したことで、米当局との金融政策の方向性の違いが一段と鮮明になり、1ユーロ=1.1352ドルと2003年9月以来の水準へと大きく値を沈めた。

 ECBは月間500億ユーロの資産購入との事前予想が21日にあり、量的緩和は織り込んでいたが、月額600億ユーロの資産購入となり、事前予想を上回ったことで相当な額ということが再認識された。量的緩和は今年の3月から導入され、2016年9月まで実施され、必要ならば延長の可能性もあるとのこと。

 米国は2008年11月から量的緩和第1弾(QE1)の導入を実施、2010年11月からQE2、さらに2012年9月にQE3を導入した。その後、景気回復に伴い出口戦略をとり、昨年10月に量的緩和を終了した。ECBの量的緩和による景気てこ入れ策の効果が出るのは早くても夏以降とみられ、当面はユーロ安傾向が続くとみる。

【大口投機家は円買い戻しを先行】

 米商品先物取引委員会(CFTC)が今月23日に発表した今月20日現在の建玉明細によると、シカゴ円(CME)市場で大口投機家の円の売り越し幅は、7万7,886枚となり、1月13日現在の9万4,625枚から1万6,739枚の急減となった。15、16日に1ドル=115円台〜116円台に円高・ドル安となった局面で円の買い戻しが進んだもよう。21日以降は117円台ではさらに買い戻しが先行し、23日現在、売り越し幅は7万3,000枚前後まで減少とみる。116円台に下落すると、さらに買い戻しが先行し、118円台後半に上昇すると、円売りが増加か。

 シカゴユーロ(CME)は1月20日現在、大口投機家の売り越しは18万0,730枚となり、1月13日現在の16万7,851枚から1万2,879枚の増加となった。21日以降、22日を中心にさらに売り越し幅は拡大し、18万5,000枚程度の売り越しになっていると予想。ユーロ売りの動きに変わりはなく、修正安局面は売り場探しか。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

26日 
   独1月ifo景況感指数
27日 
   英第4四半期国内総生産(GDP)速報値
   米12月耐久財受注
   米11月S&Pケースシラー住宅価格指数
   米12月新築住宅販売件数
   米1月消費者信頼感指数
28日 
   豪12月ウェストパック先行指数
   豪第4四半期消費者物価指数
   米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表
29日 
   ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
   NZ12月貿易収支
   日本12月小売業販売額
   独1月雇用統計
   独1月消費者物価指数速報値
   米新規失業保険申請件数
30日 
   日本12月雇用統計、日本12月有効求人倍率
   日本12月勤労者世帯家計調査、日本12月消費者物価指数
   日本12月鉱工業生産指数速報値
   豪第4四半期生産者物価指数
   スイス1月KOFスイス先行指数
   ユーロ圏12月雇用統計、ユーロ圏1月消費者物価指数
   米第4四半期雇用コスト指数
   米第4四半期国内総生産(GDP)速報値
   米1月シカゴ購買部協会景気指数
   米1月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値

2015年1月26日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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