FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > ドル高再燃ムード、3月の米小売売上高などに注目

外為マーケットコラム

ドル高再燃ムード、3月の米小売売上高などに注目

 4月6日からの週のドル・円は1ドル=118円台後半で取引を始めた後、7日に120円台を回復し、上値は限定的だったが、堅調に推移した。8日に先月17、18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、6月の利上げについて意見が分かれるとされたため、方向性を欠いた。その一方でニューヨークダウが堅調に推移し、1万8,000ドル台に乗せ、3月24日以来の高値をつけたことに支援され、120円台を維持して、10日の取引を終えた。週足は4週間ぶりに陽線引け。14日間の相対力指数(RSI)が4月3日の41.18から52.90に上昇、25日の移動平均線が通る120.23円水準で先週の取引を終え、調整局面は終了の兆しが感じられた。ドルは対ユーロでも堅調に推移し、3月17日以来の高値をつけ、ドル高ムードが再燃している。

 今週は14日に発表される3月の米小売売上高、16日に発表される同月の米住宅着工件数が注目要因。弱気の数字になると、早期の米利上げ観測が後退し、ドル安、円高が進行しやすく、強気の数字となるとドル高、円安が進みやすくなるとみる。また15日に中国の第1四半期の国内総生産(GDP)、3月の小売売上高、鉱工業生産高の発表があり、その数字を受け、リスク回避が強まるか、リスク容認ムードが強まるかも注目要因だ。先週、中国株の代表的指数である上海総合指数は約7年ぶりの高値をつけた。上値追いとなるかがドル・円にも間接的に影響を与えそうだ。

 今週の予想レンジは1ドル=118円台半ば〜121.50円前後。支持線は3月27日の安値118.30円、抵抗線は3月20日の高値121.20円。

【ドル・円はしっかり、米週間新規失業保険申請件数の減少などが支援】

 ドル・円はしっかり。6日は、グッドフライデーで祝日となった3日に米労働省が発表した3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比12万6,000人増と事前予想(24万5,000人増)を大幅に下回り、6月の米利上げ観測が一段と後退したことから、一時118.70円台に下落したが、118円台では買い拾われた。この日、米供給管理協会(ISM)から発表された3月の非製造業景況指数は56.5と、昨年12月以来の低水準となり、前月の56.9を下回った。しかし事前予想の56.5と同じ数字だったため、弱材料視されず。ニューヨークダウが100ドル以上の上げとなったため、119.40円台に戻して引けた。

 7日は世界的な株高、米金利上昇からリスク容認ムードが強まり、120.40円台に上昇し、120.20円台で引けた。終値ベースでは3月17日以来の高値だった。

 8日は米東部時間の午後2時にFOMCの議事録の公表を控えるなか、一時119.60円台に反落。FOMC議事録公表後、6月の米利上げの観測は後退したが、120円台は維持して引けた。

 9日は120.60円台に上昇。朝方に発表された米週間新規失業保険申請件数が事前予想を下回り、4週間平均が2000年6月以来の低水準となり、雇用情勢の改善が続いていることや、長期金利の指標となる10年物米国債の利回りが一時、2週間ぶりの水準へ上昇したことがドルの支援材料になった。この日、米労働省が発表した4月4日までの週間新規失業保険申請件数は28万1,000件で事前予想の28万3,000件を下回った。前週は26万7,000件と速報値の26万8,000件から下方修正された。4週間平均の失業保険申請件数は28万2,250件と前週の28万5,250件から減少した。

 10日は米長期金利の低下から小安くなったが、一度も120円台を割り込むことなく、下値は堅く推移した。

【ユーロ・ドルは軟調、1ユーロ=1ドルまで下落見込みユーロ売り】

 ユーロ・ドルは軟調。6日から売り先行となり、10日まで5営業日連続の陰線引け。米国とユーロの金融政策の違いとギリシャ問題の懸念からユーロ売り、ドル買いが進み、10日には3月17日以来の安値となる1ユーロ=1.0566ドルまで下落した。9日に発表された2月の独鉱工業生産指数が前月比0.2%上昇となり、事前予想の0.1%上昇を上回るなど強気の経済統計もあったが、ユーロ安、ドル高の流れは変わらず。市場では1ユーロ=1ドルまで下落し、パリティ(等価)を見込む声が増えている。3月16日につけた安値1ユーロ=1.0468ドルが支持線だが、支持線割れとなると、1ユーロ=1ドルまでユーロ安・ドル高が進むとの見方が増えそうだ。15日には欧州中央銀行(ECB)政策金利発表や、ドラギ総裁の記者会見があり、15日に次の方向性を示す可能性がある。

【CMEで8日以降は円・ユーロとも売り先行か】

 米商品先物取引委員会(CFTC)は4月10日に4月7日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円(CME)市場で大口投機家の円の売り越し幅は、2万4,449枚となり、3月31日現在の2万3,924枚から525枚の増加なった。8日以降も円売りが優勢とみられる。9日は取組高が急増しており、120円台前半から120円台半ばで円売りが多かったようだ。120.40〜120.80円のレンジでは円売りと円の買い戻しが交錯するとみられるが、この水準を上抜くと、121円台半ばまで円安・ドル高が進む可能性あり。逆に119.50円台まで下落すると、円の買い戻し進み、119円前後まで円高・ドル安が進む可能性があるとみる。

 シカゴユーロ(CME)市場は4月7日現在、大口投機家の売り越し幅は21万5,258枚となり、3月31日現在の22万6,560枚から1万1,302枚の減少。ただ8日以降は、再度ユーロ売りが増えたとみられる。特に9、10日はまとまったユーロ売りが出たと推測される。1ユーロ=1.0500ドル割れを見込んでユーロの戻り売り人気が強いとみる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

14日 
   英3月消費者物価指数、英3月小売物価指数、英3月生産者物価指数
   ユーロ圏2月鉱工業生産指数
   米3月小売売上高、米3月生産者物価指数
15日 
   中国3月小売売上高、中国3月鉱工業生産指数
   中国第1四半期国内総生産(GDP)
   日本2月鉱工業生産指数確報値
   独3月消費者物価指数改定値
   ユーロ圏2月貿易収支
   米MBA住宅ローン申請件数
   欧州中央銀行(ECB)政策金利
   ドラギ総裁記者会見
   カナダ2月製造業出荷
   米4月NY連銀製造業景気指数
   米3月鉱工業生産・設備稼働率
   カナダ銀行(BOC)政策金利
   米地区連銀経済報告(ベージュブック)
   米2月対米証券投資
16日 
   豪3月雇用統計
   スイス3月生産者・輸入価格
   米3月住宅着工件数・建設許可件数
   米新規失業保険申請件数
   米4月フィラデルフィア連銀景況指数
17日 
   スイス2月小売売上高
   ユーロ圏2月経常収支
   英3月雇用統計
   ユーロ圏3月消費者物価指数改定値
   カナダ3月消費者物価指数、カナダ2月小売売上高
   米3月消費者物価指数
   米3月景気先行指数

2015年4月13日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。