FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > ドル・円はレンジ相場から上放れ、122円台を目指す流れに

外為マーケットコラム

ドル・円はレンジ相場から上放れ、122円台を目指す流れに

 5月18日からのドル・円は1ドル=118円台前半から120円台後半で約2カ月間続いたレンジ相場を上放れとなり、121.50円台に上伸し、約2カ月ぶりの高値をつけた。ドルは対ユーロでも4月29日以来の高値に上昇し、ドル高ムードが強まった。19日に発表された4月の米住宅着工件数が予想以上の急増となったことがドル高のきっかけとなった。20日に先月28、29日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、年内の米利上げ観測からさらにドル買いが強まった。ニューヨークダウが3月2日につけた史上最高値をわずかながら更新したこともドルの支援材料となった。今月13日に発表された4月の米小売売上が事前予想よりも弱気の数字となったことで、米景気の回復力が鈍化することが懸念され、ドル安の流れとなったが、1週間で流れはドル高に転換した。

 今週は25日が米国、英国とも祝日となり、26日から次のステージを探ることになる。26日から4月の米耐久財受注高の発表を皮切りに米国の経済指標の発表が続く。これらの数値次第ではドル高の流れからドル安の流れに再転換する可能性はある。

 テクニカルからはレンジの上限を上抜き、上伸しており、3月の高値122.02円を目指す動きだ。これまで抵抗線だった120.84円が逆に支持線として意識され、120円台後半〜121円水準ではドルの押し目買いが強いとみる。約2カ月のもみあい相場から上放れた形となったが、セオリー通り放れについた投資家が多かったもよう。しばらく堅調に推移か。

 今週の予想レンジは1ドル=119円台半ば〜122円台前半。支持線は120.84円、120円の節目。25日移動平均線が通る119.90円、抵抗線は3月10日の高値122.02、そこを上抜くと、2007年7月以来のドル高、円安となり、122.50円、123円を目指す流れになる。

【ドル・円は上伸、強気の米住宅着工件数をきっかけにドル高に転換】

 ドル・円は上伸。セオリー通り、レンジ相場を上抜いた後は放れた方向に動き、1ドル=121.50円の節目を試すまで買い進まれた。

 ドル高のきっかけとなった4月の米住宅着工件数は、前月比+20.2%の113万5,000件(季節調整済み、年率換算)となり、2007年11月以来の高水準となった。大方の事前予想の+10.2%の102万件を大幅に上回ったため、サプライズとなり、ニューヨークダウが史上最高値を更新、ドル・円は120.70円台に上昇し、抵抗線120.84円手前までドルは買い進まれた。

 20日は前日のニューヨーク市場の流れを受け、東京時間の午前中に120.84円の抵抗線を突破し、東京時間の午後には121.10円まで買い進まれた。ニューヨーク時間の午後2時にFOMCの議事録が公表され、6、9月の米利上げ観測の可能性は低いが、年内利上げ観測を材料に121.50円の節目に接近した。

 21日は反落したが、22日は4月の消費者物価指数の振れ幅の大きい食品・エネルギーを除くコア指数が前月比0.3%上昇となり、事前予想の0.2%上昇を上回り、2013年1月以来の大幅な伸びとなったことで利上げ観測が強まり、121.57円まで買い進まれ、121.50円台を維持して引けた。25日の東京時間の午前中に121.70円台に続伸しており、ドル上伸の勢いは衰えていない。

【ユーロ・ドルは急反落、欧米の金融政策の違いから】

 ユーロ・ドルは急反落。15日まで反発基調となり、約3カ半ぶりの高値をつけたが、一転して急落となり、22日には1ユーロ=1.1000ドルの節目を試し、4月29日以来の安値をつけた。

 19日の下げが大きかったが、この日は欧州中央銀行(ECB)のクーレ理事が、ECBはユーロ圏の量的緩和(QE)の資産購入ペースを5、6月に加速させる意向だと述べたことや、5月の独ZEW景況感指数が41.9となり、昨年12月以来の低水準となったことがユーロ売りにつながった。その一方で米住宅着工件数が予想以上の急増となったことや、欧米当局の金融政策の方向性の違いからユーロ売り、ドル買いが進み、1ユーロ=1.1119ドルと今月5日以来の安値まで下落した。

 20日に4月29日以来の安値となる1.1060ドルまで続落した後、21日は小反発。しかし22日は5月の独Ifo企業景況感指数が7カ月ぶりに低下したこと、欧米の金融政策の違いからさらにユーロ売りが進み4月29日以来の1ドル=1.1000ドル割れとなった。25日の東京時間の午前中に1.0960ドル台に続落しており、直近の安値を試す展開を継続し、先安感が強い。

【20日以降は再度、円売り・ユーロ売りに=CME】

 米商品先物取引委員会(CFTC)は5月22日に5月19日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円(CME)市場で大口投機家の円の売り越し幅は、2万2,005枚となり、5月12日現在の2万3,593枚売り越しから1,588枚の減少となった。ただし20日に1ドル=120.84円を試し、121円台前半への円安、ドル高となり、円売りが加速し、円の売り越し幅は22日現在、3万枚前後まで膨らんでいる可能性あり。120円台後半では円の買い戻し、円の新規売りが交錯するとみられるが、119円台に円が反発するまでは円売り圧力は根強いとみる。

 シカゴユーロ(CME)市場は5月19日現在、大口投機家の売り越し幅は16万8,339枚となり、5月12日現在の17万8,976枚から1万637枚の減少。2週連続で1万枚以上、売り越し幅が減少した。ただ20日以降はドル高を背景にユーロ売りが再燃したもよう。1ユーロ=1.1000ドル割れとなり、ユーロ売りがさらに進むとみられる。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

26日 
   NZ4月貿易収支
   米4月耐久財受注
   米3月住宅価格指数
   米3月S&Pケースシラー住宅価格指数
   米4月新築住宅販売件数、米5月消費者信頼感指数
27日 
   日銀金融政策決定会合議事要旨(4月30日分)
   米MBA住宅ローン申請件数
   カナダ銀行(BOC)政策金利
28日 
   日本4月小売業販売額
   スイス4月貿易収支
   カナダ第1四半期経常収支
   カナダ4月鉱工業製品価格
   米新規失業保険申請件数
29日 
   日本4月雇用統計、日本4月有効求人倍率
   日本4月消費者物価指数、日本4月勤労者世帯家計調査
   日本4月鉱工業生産指数
   スイス第1四半期国内総生産(GDP)
   スイス5月KOF先行指数
   英第1四半期国内総生産(GDP)改定値
   カナダ第1四半期国内総生産(GDP)
   米第1四半期国内総生産(GDP)改定値
   米5月シカゴ購買部協会景気指数
   米5月ミシガン大学消費者信頼感指数

2015年5月25日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。