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外為マーケットコラム

ドル・円は1ドル=125円を目指す流れに

 7月13日からの週のドル・円は1ドル=124円台に上昇し、堅調な展開となった。ギリシャの債務不履行(デフォルト)、中国経済に対しての不安が和らぎ、リスク回避の動きが後退する一方、米利上げ観測が強まり、ドル買いの動きが強まった。テクニカル要因からは13日に25日移動平均線超えとなると、一気にドル高・円安が進んだ格好だ。17日は124.20円台で上値が抑えられていたが、20日の海外市場で124.40円台に上昇し、6月17日以来の円安、ドル高となり、基調は125円の節目を目指す流れになりつつある。

 今週は米経済指標を見極めながら、円売り、ドル買いを仕掛けるタイミングを探る展開か。週後半に米住宅市場に関する経済統計の発表があり、注意したい。24日にはHSBCから中国の7月の製造業購買担当景気指数(PMI)速報の発表があり、中国株の動向に警戒が必要だ。

 テクニカルからは逆に25日移動平均線(日本時間の21日午前10時現在、123.16円)が支持線か。25日移動平均線割れとなると、122円前後までドル安・円高が進む可能性があるとみる。122.30円が今月8日の安値120.39円から17日の高値124.23円まで上げ幅3.84円に対する半値押しにあたる水準。

 今週の予想レンジは1ドル=122円台前半〜125円台半ば。抵抗線は125円の節目、6月5日につけた高値125.85円。支持線は124円の節目、25日移動平均線水準の123.10円台、122.30円。

【ドル・円は米金利引き上げ観測から上昇】

 ドル・円は今月8日にギリシャのデフォルト、ユーロ離脱の不安、中国株の暴落から金融市場が混乱し、リスク回避の動きが強まり、1ドル=120.40円台まで下落した。しかし9日に中国株が反発したことをきっかけに120円の節目を試す前に121円台に反落し、10日は122円台に円安、ドル高が進んだ。

 週替わりとなった13日はギリシャが期間5年の第3次救済プログラムについての協議で債権団と合意したことを受け、リスク容認の動きが強まり、ニューヨークダウが大幅高となり、ドル・円は123.50円の節目を試すまで上昇した。結果論ではあるが、この日が転換日となった。

 14日は6月の米小売売上高が前月比0.3%減少となり、事前予想の0.3%増を大幅に下回り、前月は1.0%増と速報値の1.2%増から下方修正された。この数字を受け、ドル・円は122.90円台に反落する場面があったが、市場の関心は15日のイエレンFRB議長の下院金融委員会での証言に移り、下値は堅く123.30円台で引けた。

 15日はイエレン議長が「年内のいずれかの時点で利上げが適切」、「FOMCは米経済成長が年末にかけて強まると予想」、「大半のFOMCメンバー、緩慢な引き締めペース予想」などと発言したことから年内利上げ観測が強まり、123.90円台まで上昇し、6月26日以来の高値をつけた。

 16日は引き続きイエレン議長の下院での発言からの米金利引き上げ観測に加え、ギリシャ議会が財政改革法案を可決、米労働省発表の7月11日までの週間新規失業保険申請件数が28万1,000件となり、事前予想の28万5,000件を下回ったことも支援材料となり、6月24日以来となる124円台を試した。

 この日はイエレン議長が上院での証言を行い、「早すぎる引き締めにリスクあるが、FOMCは遅すぎる引き締めも避けたい」と発言したが、目新しさを欠いた。

 20日は東京市場が祝日となったが、引き続き米金利引き上げ観測からドル買いの動きが継続され、ロンドン時間に124.40円台までドル高、円安が進んだ。

【ユーロ・ドルは軟調、ギリシャ不安後退もユーロは買われず】

 ユーロ・ドルは軟調。13日に1ユーロ=1.1000ドルの節目を割り込む急落となり、14日以降も下げ足を速め、17日には1.0826ドルまで下落し、5月27日の安値1.0817ドルに接近する下げとなった。

 13日はギリシャが期間5年の第3次救済プログラムについての協議で債権団と合意したことを受けて一時、ユーロ高、ドル安となる場面があったが、市場の関心は欧米当局の先行きの金融政策の方向性の違いに再び焦点が移り、ユーロ売り、ドル買いの動きが強まった。

 14日は5月のユーロ圏鉱工業生産が発表され、前月比0.4%減となり、事前予想の0.2%増を下回った。また7月の独ZEW景況感指数が29.7に低下し、昨年11月以来の低水準となり、改めてユーロ圏の経済指標の弱さが裏付けられた。15日も欧米間の経済回復力の違いからユーロ売り、ドル買いの動きが続いた。

 16日は欧州中央銀行(ECB)が理事会を開き、政策金利を0.05%に据え置いた。ECBドラギ総裁が国債購入プログラムをしっかり実施すると表明したことからユーロ売り圧力が強まり、1.0854ドルまで下落。この日、ユーロ圏が70億ユーロのギリシャ向け、つなぎ融資で原則合意との報道があったが、織り込み済みでユーロ買いは長続きせず。

 17日は第3次ギリシャ救済プログラムの交渉を開始する承認を得られたことから安心感が広がる一方、引き続き米利上げ観測を背景にした欧米当局の金融政策の方向性の違いに圧迫されることとなり、1.0826ドルまで下落し、5月27日の安値1.0819ドルに接近した。

 20日はドイツのメルケル首相が19日に独公共テレビARDとのインタビューで、ギリシャが第3次救済の第1段階を無事に完了した場合は債務救済を議論する用意があると語ったことや、ギリシャ政府が20日に欧州中央銀行(ECB)と国際通貨基金(IMF)、ギリシャ銀行(中央銀行)への計68億ユーロの支払いを支持したことが明らかになるなか、ギリシャの債務危機への懸念が大きく後退した。しかしユーロ圏と米国と景況感の差からユーロ売り、ドル買いの流れは止まらず、1.0807ドルまでユーロ安、ドル高が進み、約3カ月ぶりの水準のユーロ安・ドル高となった。

【円の売り越しは15日以降、増加か=CME】

 米商品先物取引委員会(CFTC)は今月17日に7月14日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円(CME)市場で大口投機家の円の売り越し幅は、4万7,371枚となり、7日現在の6万3,629枚売り越しから1万6,258枚の急減。6月23日に8万7,717枚売り越したのをピークに減少傾向となった。13、14日に1ドル=123円台の円安、ドル高が進んだにもかかわらず、円の売り越し幅が大幅に減少したのは意外感がある。15日から17日にかけては123円台後半から124円台前半で推移したことで、円売り、ドル買い先行となり、売り越し幅は5万枚台に増加したもよう。円の売り過剰感が後退しており、123円台では円売りの動きが強いとみる。その反面、123円の節目から122円台後半への円高、ドル安局面では買い戻しが進みやすいとみる。

 シカゴユーロ(CME)市場は7月14日現在、大口投機家の売り越し幅は10万7,781枚となり、7月7日現在の9万9,266枚から8,515枚の減少。

 今週の主要な経済統計、イベントは以下の通り。

21日 
   日本5月景気動向指数
   スイス6月貿易収支
22日 
   豪第2四半期消費者物価指数
   英金融政策委員会(BOE)議事録
   米MBA住宅ローン申請件数
   米5月住宅価格指数
   米6月中古住宅販売件数
23日 
   NZ準備銀行(RBNZ)政策金利
   日本6月貿易収支
   英6月小売売上高指数
   米新規失業保険申請件数
   カナダ5月小売売上高
   米6月景気先行指数
24日 
   NZ6月貿易収支
   中国7月HSBC製造業購買担当景気指数
   米6月新築住宅販売件数

2015年7月21日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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